堀辰雄『麦藁帽子』

麦藁帽子 作者:堀 辰雄 発売日: 2012/10/04 メディア: Kindle版 前日に続いて短編『麦藁帽子』を読んでみた。これも最初に読んだのは高校生の頃だ。高校生になったばかりの少年が少女を意識し始める。そして自己中心的な初恋の心情を綴った話だ。 私は十五だ…

堀辰雄『燃ゆる頬』を読んでみる

燃ゆる頬 作者:堀 辰雄 発売日: 2012/09/13 メディア: Kindle版 久しぶりに堀辰雄を読んでみた。多分50年ぶりくらいになるのだろうか。 10代のある時期、堀辰雄にえらく嵌ったことがあった。多分、高校生の頃だと思う。結核病み、高原のサナトリウム、リルケ…

ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところ 作者:ディーリア・オーエンズ 発売日: 2020/03/05 メディア:ソフトカバー版 友人から借りていたものをようやく昨日読み終わった。ずっとダラダラと読んでいたのだが、後半200ページくらいは一気に読みでほぼ徹夜して読んだ。もともと去…

『暗幕のゲルニカ』を読む

暗幕のゲルニカ (新潮文庫) 作者:マハ, 原田 発売日: 2018/06/28 メディア: 文庫 随分と前に買ってそのままにしておいた原田マハの『暗幕のゲルニカ』を読んだ。一枚の名画を巡る数奇な物語、狂言回しとなる大画家の周辺の人々、MoMAの日本人女性キュレータ…

JR上野駅公園口

JR上野駅公園口 (河出文庫) 作者:柳美里 発売日: 2017/02/07 メディア: 文庫 2014年の作品、2020年11月、全米図書賞を受賞(翻訳文学部門)して話題になった。そのときにそのうち読まなくちゃと思っていたのだがそのままになっていた。たまたま友人が貸して…

『ヨコハマメリー』を読む

ヨコハマメリー: 白塗りの老娼はどこへいったのか (河出文庫) 作者:中村高寛 発売日: 2020/08/26 メディア: 文庫 『ヨコハマメリー 白塗りの老娼はどこへいったのか』を読んだ。栞がわりに使っていたレシートは去年の12月9日。ダラダラと少し読んではそのま…

チャック・イェーガー死去

朝日の社会面訃報欄にあった。 チャック・イェーガーというとやはりニュージャーナリズムの傑作、トム・ウルフの『ザ・ライト・スタッフ』ということになる。初の超音速飛行を行い世界中のパイロットの頂点に君臨したパイロットの中のパイロット”ライトスタ…

『蝸牛庵訪問記』読了

蝸牛庵訪問記 現代日本のエッセイ (講談社文芸文庫) 作者:小林勇 発売日: 2014/07/04 メディア: Kindle版 仕事を辞めてから、少しずつパラパラと読んでいたものをようやく読み終えた。著者小林勇は岩波書店の名物編集者にして、戦後は創業者岩波茂雄亡き後の…

淀川長治先生の本とかクラシックCDとか

午後一番で隣町の銀行まで保険料の支払いに行く。多分、来月からは銀行引き落としになる。収入がない分これからこういう支払いがずしりと来るのだろう。まあ年齢が年齢だし、遅かれ早かれくることだから致し方ない。 その後、市立図書館に行き書架から持って…

一人称単数

一人称単数 | 春樹, 村上 |本 | 通販 | Amazon 一月くらい前に買って途中まで読んで放置していたのをようやく読み終えた。昔は新刊が出ると嬉々として読んだのだが、だんだんとそういうのが億劫になっている。なんていうか本をあまり読まなくなってしまった…

川本三郎と衣装デザイナーについて

川本三郎が亡き愛妻について綴ったエッセイを時々読み返している。 いまも、君を想う 作者: 川本三郎 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2010/05 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 35回 この商品を含むブログ (12件) を見る このエッセイは癌で亡くなっ…

『月の満ち欠け』再読

岩波文庫的 月の満ち欠け 作者: 佐藤正午 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/10/05 メディア: 文庫 この商品を含むブログを見る 文庫版が出たので購入、再読した。単行本で出たものを文庫で買い直して読むなんて村上春樹以来のことだ。 岩波で出たので…

『独ソ戦』を読み始める

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書) 作者: 大木毅 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/20 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 出たばかりの岩波新書『独ソ戦』を購入した。ネットでの評判も良く、書店店頭でもけっこう売れ足が速く、平積みし…

『候補者たちの闘争』を読む

ドキュメント 候補者たちの闘争――選挙とカネと政党 作者: 井戸まさえ 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/12/14 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 井戸まさえの『候補者たちの闘争』を読んでいる。これは昨年の安倍がぶち…

『無子高齢化』を読む

『無子高齢化』を読んだ。 無子高齢化 出生数ゼロの恐怖 作者: 前田正子 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2018/11/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログを見る 読後の感想は一言でいえば、とんでもない事態が現出している。そしてそ…

『まっ直ぐに本を売る』を読む

まっ直ぐに本を売る―ラディカルな出版「直取引」の方法 作者: 石橋毅史 出版社/メーカー: 苦楽堂 発売日: 2016/06/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 取次を通さない書店との直取引をで成功している出版社トランスビューを紹介した本で…

『返品のない月曜日-ボクの取次日記』

東京堂書店限定復刊!!「返品のない月曜日」(井狩春男・著/ちくま文庫)刊行のご案内 | 東京堂書店 最新情報 朝一番で都内で会議。終了後、東京堂に入ってびっくり。懐かしい本がワゴンセールされている。曰く、東京堂のみでの復刊だという。文庫を一書店…

神保町ブックセンターに来ている

2016年11月に店主の死去に伴って破綻し、閉店となった岩波ブックセンター信山社の後にできた書店、いや本が壁面に展示してあるカフェである。 運営主体はUDSという小田急関連のデベロッパーだという。 神保町という本の街で、専門出版社岩波書店の小売部門的…

『日本の近代美術』からのメモ

日本の近代美術 (岩波文庫)作者:土方 定一発売日: 2010/01/16メディア: 文庫 本書がもともとは岩波新書で出たものを文庫で再刊したものだとは最近知った。出来れば図版をカラーにした形で改訂版があればいいと思うのだが、なかなか岩波はそういうのをやらな…

神保町ブックフェスティバル

国会の後、これも始まったばかりの神保町ブックフェスティバルに行くことにした。本の仕事をしているのに、このお祭りには実は一度も行っていない。 このフェスティバルは確か、元々は神保町の古本屋の古本市から始まったのだと記憶している。今でも神保町の…

『近代絵画史』

カラー版 - 近代絵画史(上) 増補版 - ロマン主義、印象派、ゴッホ (中公新書)作者:高階 秀爾発売日: 2017/09/20メディア: 新書 カラー版 - 近代絵画史(下)増補版 - 世紀末絵画、ピカソ、シュルレアリスム (中公新書)作者:高階 秀爾発売日: 2017/09/20メディ…

『騎士団長殺し』

騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編作者:村上 春樹発売日: 2017/02/24メディア: 単行本 騎士団長殺し :第2部 遷ろうメタファー編作者:村上 春樹発売日: 2017/02/24メディア: 単行本 恥ずかしながら『騎士団長殺し』をようやく読み終えた。同時期に読み始め…

好きな書店の雰囲気

フレッド・アステアとオードリー・ヘップバーンの傑作ミュージカル「パリの恋人」の冒頭、真面目な哲学少女オードリ・ヘップバーンが勤めているニューヨークの書店である。こういう高い書架の書店、雰囲気があっていい。本に携わる仕事をずっとしてきたのだ…

ネットワークの基礎の基礎

なにが悲しゅうて還暦過ぎて、今更ながらネットワークのお勉強をしなくてはならないのか。 悔しいので経費でこんな本を購入した。ネットワーク超入門講座 第3版作者:三上 信男発売日: 2013/07/25メディア: 単行本スラスラわかるネットワーク&TCP/IPのきほん…

ディランにノーベル賞

ロックを芸術に高めた ボブ・ディラン氏ノーベル賞: 日本経済新聞 ポピュラーソングの作者がノーベル文学賞に輝いた例は過去にない。ボブ・ディランさんの受賞は、イェイツやエリオット、パスといった詩人たちの作品と同様に、フォークやロックの歌詞も文学…

久々図書館へ

午前中、歯医者の予約を入れてあったので出向く。月一回のクリーニングである。その後、一か月半ぶりに床屋へ。ここでは前回から60歳以上のシルバー料金とかで5パーセントくらい安い料金でやってもらえる。複雑な心境だ。その後、これも久しぶりでパチンコを…

村上春樹「初期三部作」電子書籍配信開始

朝日の全面広告だったのだが、それほどのインパクトある商品かというと疑問ではある。たかが村上春樹の電子書籍である。これで食指動くファンも多いのだろうか。 村上春樹はずっとファンの一人として新刊が出れば必ず買う、読む。かれこれ35年くらいずっとそ…

印象派についてのメモ『続名画をみる眼』より

続 名画を見る眼 (岩波新書 青版 E-65)作者:高階 秀爾発売日: 1971/05/20メディア: 新書 色彩分割について 太陽のきらめきをそのまま画面に捉えるには、太陽の光の色で描かなければならない。一見白色と見える太陽の光が、分析してみれば実は虹の七色を含む…

印象派についてのメモ『セーヌで生まれた印象派の名画』より

セーヌで生まれた印象派の名画 (小学館101ビジュアル新書)作者:島田 紀夫発売日: 2011/10/03メディア: 単行本 自然と同じようなさまざまな色を作るために、パレットの上で絵具を混ぜると明度(絵具の明るさ)が落ちてしまう。そこで、絵具を混ぜないで、画面…

『定本黒田三郎詩集』

『定本黒田三郎詩集』 西武2Fでやっていた古本市でゲット。2000円とお買い得。 ずっと欲しかったというか、読みたかった「窓を開いて」という詩にたぶん30数年ぶりに再会した。60年安保の共稼ぎ夫婦の日常をうたったものだ。 窓を開いて−黒田三郎 先に帰って…