出版

小田光雄氏が亡くなった

長く愛読していた「出版状況クロニカル」の著者である小田光雄氏が亡くなられた。 「出版状況クロニカル」が4月1日に著者病気療養のため休載と告知されていたため心配していた。 出版状況クロニクル 休載のお知らせ - 出版・読書メモランダム 早く快癒され、…

最近の著者・ライターとか出版事情

もう仕事を辞めてまるまる3年が経った。さらにいえば、キャリアの晩年はというともっぱら出版物流の方面だったので、いわゆる出版業界の事情、とくに著述業とそのビジネスみたいなところには、そもそも暗かったりする。 ネットで少々名前の知れた著述家とい…

日販、コンビニ配送終了へ

昨日の朝日新聞の朝刊31面に小さく載っていた記事。 (閲覧:2023年10月28日) 日販がローソンとファミリマートへの配送から撤退するという。これって業界的にはけっこうな激震じゃないか。記事によるとその理由は以下のようだ。 日販が取引をするコンビニ店…

周回遅れの図書館書籍購入ルールと書店支援

よほど記事ネタがないのか、いやイチエフの汚染水海洋放出など、問題記事はいくらでもあるのだが、なんとなく埋草的な記事として、自民党の議員連盟が出した図書館の書籍購入ルールと書店支援についての記事が朝日新聞に載っていた。 (閲覧:2023年8月29日…

文庫も1000円超 値上げ続く紙の本

今日の朝日新聞文化欄の記事。 digital.asahi.com (閲覧:2023年3月26日) 「本が高い」という読書家の嘆きの声をTwitterでも目にすることがある。 10数年前あたりから、ちらほらと文庫で1000円超が出てきたが、今は当たり前の状況だと思う。刷り部数が相当…

群馬県立近代美術館-「理想の書物」 (10月8日)

土曜日、群馬県立近代美術館に行って来た。例によって妻のお出かけ欲求に沿って。 東京富士美術館の休館、サトエ記念21世紀美術館の閉館と、近くで気軽に行けるところが少なくなってきている。ここは車で1時間弱で行ける貴重な美術館、長期休館が明けの8月に…

お茶の水・神保町周遊

歯医者の治療が早くに終わったので、お茶の水周辺をぶらぶらすることにする。 いつもだと、湯島方面に行くか、水道橋から小石川方面に流れるのだが、なんとなく神保町方面に下ることにする。まずは目についてのはニコライ聖堂。 東京復活大聖堂(ニコライ堂…

出版3社、本の流通参入へ

出版大手の講談社、集英社、小学館の3社は14日、出版物を書店などに流通させる新会社の年内の設立に向け、総合商社の丸紅と協議に入ると発表した。出版物の流通は、日本出版販売とトーハンを中心とした取次会社が主に担っており、出版社が自ら参入するの…

フランクリン・ローズヴェルトと日本語表記

昨日の朝日新聞2面の中央公論新社の全5段広告の一部である。中公新書の新刊の一つとして『フランクリン・ローズヴェルト』が出るという。コロナ禍で冷え込む経済状況など困難な局面にあって、大恐慌と世界大戦に挑どみニューディール政策に取り組みアメリカ…

角川武蔵野ミュージアム

角川武蔵野ミュージアムなるものに行ってきた。 午後、友人と最寄り駅の東所沢で待ち合わせということになっていたのだが、東武東上線が倒木の影響でストップしていて復旧は4時とか。友人には、とにかくなんらかの手段で行くからと電話した。それからまずバ…

出版物の消費税総額表示について

Twitterのタイムラインに#出版物の総額表示義務化に反対します というハッシュタグが流れてきた。こんな感じである。 お手元の本をご覧ください。カバーに「定価:本体1700円(税別)」とありますね。これを「1870円(税込)」のものに変えろ、税率が変われば、そ…

買切制度について

つい先日、Twitterのタイムラインに岩波の買切についてのツィートが流れてきた。 都心に住む人には信じられない話かも知れないけれど、ちょっと地方の本屋に行くと岩波書店の本が一冊もないという本屋がたくさんある。というか、地方の本屋には岩波書店の本…

スポーツ・グラフィック・ナンバー1000号

朝日夕刊の7面社会欄にそんな記事があった。 「スポーツの秘話刻みナンバー1000号」 文芸春秋が発行する日本初のスポーツ総合誌「スポーツ・グラフィック・ナンバー」(隔週発行)が26日、創刊から千号を迎えた。勝ち負けの先にある人間ドラマに迫る文章と決…

2019年出版界10大ニュース

業界紙『新文化』の12月19日号から 1位 倒産、買収、合併相次ぐ 文教堂、AORで事業再生へ 2位 「マーケットイン」流行語に 近刊登録の意識高まる 3位 中国・九州1日遅れに 出版輸送、抜本的見直しへ 4位 海賊版サイト撲滅へ 「漫画村」運営者逮捕、講談社勝…

「崩壊と再生の出版産業」

『世界』8月号が特集で「出版の未来構想」を取り上げていた。総合誌で、特に『世界』がこういう特集を取り上げることはあまりなかったように思う。 世界 2019年 08 月号 [雑誌] 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/08 メディア: 雑誌 この商品を含む…

文教堂私的整理へ

Twitterのタイムラインが眺めていたら、こんなニュースが流れてきた。 記事によると「私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決手続き)を第三者機関の事業再生実務家協会(東京都港区)に申請し、受理された」という。 そこで検索してみるとこうい…

取次の苦境

今日の朝日、文化・文芸欄に出版取次が苦境に陥っている状況をレポートした記事が載っていた。記事ネタがなかったのか、あるいは文化・文芸にとっても出版流通を支える取次の厳しい経営状況は問題だということか。 出版不況の中、全国の書店に本を届ける取次…

『絶版』『重版未定』本をオープンに

『新文化』2月28日号一面に植村八潮氏が「『絶版』『重版未定』本をオープンに」という長文を寄稿していた。植村氏は元東京電機大学出版局長、長く出版社団体間で電子出版のプラットフォームに関わり、有力出版社が集い、産業革新機構も参加した官民共同会社…

日販持株会社へ移行

これもTwitterで流れてきた情報。 www.nippan.co.jp 一般的に持株会社化は、分社化を推進して不採算部門ではリストラをやりやすくするといわれている。数年前にトーハンが物流部門を別会社化して、社員をほぼ強制的に移籍させたことがあったが、もっとドラス…

アマゾン書籍買い切り

Twitterのタイムラインをつらつら眺めていたら、「アマゾン書籍買い切り 値下げも検討」の文字が目に入った。早速、リンク先で記事を確認した。 headlines.yahoo.co.jp www.nikkei.com 毎日の記事によると買い切り品の値下げについては、「一定期間は出版社…

出版界10大ニュース

年末恒例、業界紙「新文化」から。 1位 取次会社が運賃協力金要請 版元には仕入れ条件の見直しも 2位 楽天が大阪屋栗田を子会社化 社長に服部氏、大竹、加藤両氏は退任 3位 コミック市場回復基調に 「漫画村」閉鎖、政府も海賊版対策へ 4位 日販、トーハンが…

取次物流協業について

ツィッターのタイムラインをつらつら眺めていたら、いきなりこんなショッキングなニュースが流れてきた。曰く、出版取次大手二者トーハン、日販が物流協業に関する検討を開始するという。 ちなみに今は売上一位はここ十年くらい日販、トーハンの順番なので、…

『まっ直ぐに本を売る』を読む

まっ直ぐに本を売る―ラディカルな出版「直取引」の方法 作者: 石橋毅史 出版社/メーカー: 苦楽堂 発売日: 2016/06/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (4件) を見る 取次を通さない書店との直取引をで成功している出版社トランスビューを紹介した本で…

物流倉庫の見学会

昨日は、お偉方に誘われて物流倉庫見学会に参加した。 自身もそれに近い仕事をしているので、興味津々な部分もあるにはあるのだが、ロートルな自分のような者が行くよりも、もっと若い人間が行った方がいろいろと経験になるのではと思った。とはいえ今後の物…

本 売れぬなら・・・

朝日の夕刊一面に「本 売れぬなら・・・」という記事が。いくら記事ネタが枯渇しているからといって、出版社の販促活動が記事になるというのは。しかも出版不況、いや出版危機が喧伝される今、出版社の販促活動の悪戦苦闘が記事になるとは。 digital.asahi.c…

日販、物流拠点見直し

cargo-news.co.jp 日販は「従来、取引先別、アイテム別に設置していた物流拠点を、DC(Distribution Center=在庫保管型の物流センター)型、TC(Transfer Center=通過型物流センター)型の拠点への再編を進めていく」という。一般的にいえば、DC型(在…

『書棚と平台』について

内沼晋太郎の『本屋読本』を東京堂で購入。少しずつ読み始めている。これからの本屋読本作者:内沼 晋太郎発売日: 2018/05/26メディア: 単行本(ソフトカバー) 天の両側をカットした奇抜な装丁は、どちらかというとやらかしてしまった感が漂っている。なぜこ…

出版流通 機能の限界

朝日文化・文芸欄に載っていた。 出版流通、機能の限界 配送コスト増・雑誌不況、取り次ぎが負担要請:朝日新聞デジタル 6月21日 文化・文芸欄 配送コストの上昇に苦しむ出版取り次ぎ大手4社が、出版社に追加負担を求め始めた。出版物の売り上げは一般に出…

新業態に挑む西村書店(兵庫県加西市)の闘い〜書店とコンビニが融合

「新文化」6月7日号1面記事より 兵庫県加西市で60年以上も営業を続けてきた西村書店。同店は昨年7月5日、コンビニとレジを共有する一体型店舗「ファミリーマート+西村書店」にリニューアルした。書店とコンビニが融合する280坪の西村書店を経営する田中俊宏…

本に特化した倉庫業「東京書庫」についてのメモ

新文化5月31日業の一面掲載記事 「自宅での本の置き場」は、本好きの読者にとっては昔から尽きない悩み。とくに都心でアパート、マンション暮らしをする「捨てられない読者家」にとっては尽きることのない大きな課題でもある。2002年から本を保管する倉庫業…