http://www5f.biglobe.ne.jp/~mandara/
昨日は例の安倍辞任劇の興奮冷めやらず(どこが)、上福岡で途中下車して久々曼荼羅に顔だした。最近ではほとんど死滅したような懐かしい雰囲気のJAZZ喫茶である。ここをネットで偶然見つけ実際に出かけてみた時には、正直びっくりしたものだ。埼玉の奥地にこういう真正かつ正統的JAZZ喫茶があるということに。聞けばその時でもすでに25年くらいずっと続けているということだった。
齢四十を過ぎるまでずっと横浜に住んでいたから、野毛近辺のJAZZ喫茶には十代からずっと入り浸りだった。行きつけの店は幾つかあったけど、ベースになっていたのは「ダウン・ビート」だったかな。酒飲めるようになってからは月1ペースでボトル入れて、ひたすら良い音、良い酒に酔いしれていた。仕事でしんどい思いしてきた時にはつい眠ってしまい、気のよいマスターに閉店してから起されるなんてことも何度かあった。22歳くらいから18年間でだいたい二百数十本のボトルを空けたことになるんだろうな。最初は白だったのが、年齢=収入増とともに角になり、スーパーニッカになりとグレードアップしていき三十になったあたりからはずっとジャック・ダニエルだったかな。
名物マスターが亡くなった年だったか、その翌年だったかに埼玉に移り住んできた。ある意味では横浜=ダウンビートみたいな感覚もあったのかな。その後、経営者が変わり今でも同じ場所で同じ名前で営業しているらしい。一度だけ数年前に顔を出した。店内はほとんど変わりなかったけれど、トイレに貼ってあった野球チームのメンバー募集に、もう性格の違う店になったんだなと少々悲しい気分になったのを覚えている。店の常連同士で野球やるっていうのは、JAZZ喫茶の感覚じゃないだろう、それじゃスナックだよみたいに思ったもんだ。
今さらJAZZ喫茶の定義とかそういうのもないけど、とにかく大きな音に包まれるという雰囲気がないと駄目。まあとにかく良い音聞かせることが第一。ソファに体沈めて腕組んで目つぶってじっと聞き入る雰囲気、てな暗い暗いイメージ別になくてもいい。実際、老舗だったちぐさなんかは、けっこう明るく小奇麗な雰囲気の店だったものな〜。とにかく良い音かつ大音響が一番なんだけど、そうやってひたすらJAZZ聞かせる店なんてほとんど死滅寸前なんだろうなとも思う。
上福岡曼荼羅はそうした死滅しつつあるかってのJAZZ喫茶の雰囲気そのままの店だ。週末はたいていライブやったりしていという。何度かライブにも通った。たいていはアマチュアもしくはセミプロみたいな楽隊屋さんが多く、ある程度酒回ってくるとけっこう聴けるかな〜というものだけど、それでもライブはやっぱり楽しい。
この日は安倍辞任の記事が載った新聞をひたすら読み、後は少しだけ本読んだりして1時間半くらいで店を出た。長くいると深酒するから良かった。それでも先月いれたばかりのボトルは三分の二くらいになっていたから、少し飲みすぎなのかもしれん。
マスターや他のお客と少しだけ言葉を交わした時にでてきたのだが、そういえばこの日の朝刊にはジョー・ザビヌルの死去が報じられていた。ザビヌルといえばウェザー・リポートということになるのだろうが、私なんかが最初に思い浮かべるのはアダレイのヒット曲「マーシー・マーシー」の作曲者だっていうこと。曼荼羅のマスターはザビヌル死んだこと知らなかったみたいだが、彼もザビヌルというと「マーシー・マーシー」作った人だよな〜と話していた。大いに同感。
で、追悼の意味をこめてこんなアルバムを聴いている。ウェザー・リポートの代表作かつジャコ・パストリアスの驚異のベースが世に出たアルバムであもあるわけだ。ザビヌルは享年75歳。けっこう良い歳だったんだね。冥福を祈ります。
ジャズ界の巨星、JOE ZAWINULが死
http://www.sanspo.com/sokuho/070911/sokuho062.html
帰りに上福岡ココネのくまざわ書店に立ち寄ったら、9月いっぱいで閉店するという。オイ、なんでだよっていう感じだ。やっぱり上福岡でこういう施設(ココネのこと)は難しかったんじゃないのっていうことかな。確かにあんまり集客力なさそうだ。もともと南口側は団地があるだけであんまり栄えているっていう雰囲気なかったけど。団地建て替えて高層マンションしたり、駅前もキレイになっているが、ぜんぜん人が集まってくるっていう感じがないな。みんな足早に家路を急いでいるみたいな感じだ。
このココネという複合施設にもけっこうな税金投入されているという話だったよな。前上福岡市長が推進したんだっけ。これってもろに失敗してね〜っていう感じがするな。ココネの上層はたしか公団の賃貸アパートだということだけど、ぜんぶうまっているのだろうかなどと思ってもみた。