ユーチューブ(You Tube)について

いわずと知れた動画投稿サイトであるのだが、最近けっこう利用するようになっている。グーグルに買収されたということでも話題になっているのだが、このサイトの可能性は底が知れないものがあるような気がする。画像データにはテキストベースでの検索を凌駕するものがあるということなのだろう。
このへんについてはもっときっちり分析というか、考えていく必要があるのだとは思う。でもより簡単にいってしまえば、例えばだ。私がジョニ・ミッチェルの素晴らしさを何百万遍書きつのるよりも、これを観てくれ、これを聞いてくれといってしまえばそれでことが足りてしまうのだ。

Joni Mitchell - The Dry Cleaner from Des Moines
これは多分、プロモーションビデオの類なのかもしれない。コンサート映像はおそらくシャドウズ&ライツのツアーのものだ。最盛期のジョニのバックでは若きパット・メセニージャコ・パストリアスが熱演している。コンガはドン・アライアスあたりか。
これ、数ヶ月前にジョニの若き日の映像とかないかなと思い探してすぐにヒットさせたものだ。その時には他に「ヘジラ」や「ブラック・クロウ」の映像もあったけれどなくなっていた。著作権との兼ね合いもあるから、投稿されては削除を繰り返しているのかもしれないなと思った。
そして例えばローラ・ニーロはどうだろうというとすぐに以下のような映像にあたる。

LAURA NYRO He's a Runner & Save the Country 1969

ローラ・ニーロを一番よく聴いていた30年前にはこんなお宝映像を目にするなんて夢にも思わなかった。レコードとジャケット類のポートレイトから彼女の歌う姿を想像することしかできなかったのだから。イタリー系の神経質、ネグラ系の彼女の世界そのままの姿だ。けっして眼鏡をとったアンジェラ・アキじゃねえぞ。ある意味じゃ女性ヴォーカル、ピアノ弾き語りのスタイルはこの人から始まったといっても言いすぎじゃないのだから。
ついでにLaura Nyroで検索するとこの人が曲を提供してヒットしたThe 5th Demensionの「Wedding Bell Blues 」

Fifth Dimension - Wedding Bell Blues - Bubblerock Promo HD
なんかの懐かしい映像とかも観れてこれも楽しい。

昔々、映画「ザッツ・エンタテイメント」の中でライザ・ミネリが母親のジュディー・ガーランドのことを語っていた。フィルムがその人の人生を記録してくれるという語り、母親のことをどういう人だったかと聞かれたら、一言映画を観てくれればわかるみたいなことを話していた。それが多分30年前の世界だ。2007年の現代にあっては、ライザ・ミネリは、ユーチューブを検索してくれと言うかもしれない。
映像はアーチストのパフォーマンスの一片をきりとってそのまま見せてくれる。テキストで言い尽くすことができないもの。
今もこれ書きながらスタン・ゲッツアストラッド・ジルベルトの「イパネマの娘」を観たり。
(これ確か何かの映画の中のワン・シーンなんだけど思い出せない)、ブレッドの「ギターマン」のライブ映像観たり.

オーリアンズの末期の映像で「ダンス・ウィズ・ミー」聴いたりしている。

きりがないから最後にカーペンターズなんかで〆てみる。さすがに人気ポップ・グループだからアップされている映像が沢山ある。でもカレンなんで死んじゃったのかな、拒食症なんかでさあ。

この人の歌声は本当に素晴らしかった。ある種の永遠性があると思う。彼女の歌声はいつでもCD等で聴くことはできる。でも輝いていた頃の若かりし彼女はもはやネットの中にしか存在しないではないか。
しかしなんかこう時々思うのだが、俺ってもうユーチューブさえあれば余生送れるんじゃないかな。無人島に持っていく唯一のものはネットに接続できるPCとユーチューブだけでいいと。