新年早々、訃報がいっぱい

 新年早々、相次いで訃報が続いている。試しにググるとすでにウィキペディアにはこんな項目が出来ている。

訃報 2023年1月 - Wikipedia (閲覧:2023根1月16日)

 インパクトがあるのはミュージシャンとかになるのだけど、こうやってリストを見ていると、日々多くの人が死んでいる。ヴォネガット風にいえば、「そういうものだ」ということになる。

ジャン・ルカ・ヴィアリ

イタリアのレジェンドストライカー、ジャンルカ・ヴィアッリがすい臓がんのため死去…58歳の若さで(超WORLDサッカー!) - Yahoo!ニュース 

(閲覧:2023年1月16日)

 あのヴィアリがである。しかも58歳、すい臓がんだとか。これは新聞報道やSNSではなくウィキペディアのリストで知った。万能型FWで90年代のアズーリの前線は彼が中心だった。当時のアズーリには、バレージ、ベルゴミ、ジャンニーニ、コンテ、ベルティ、マルケジャーニ、スキラッチ、そしてバッジョがいた。

ジェフ・ベック

ジェフ・ベック、78歳で死去 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)

(閲覧:2023年1月16日)

 ある意味一番インパクトがあるビッグ・ネームだ。長くロックのギタリストといえば、エリック・クラプトンジェフ・ベックジミー・ペイジだった。三人とも基調はブルースだったけど、ジェフ・ベックはある意味一番黒くないギターのような印象があった。もっともそれは自分がよく聴いた時期のジェフ・ベックがどちらかといえばフュージョンにふった時期だったからかもしれない。

 実をいえば、よくいわれる世界三大ギタリストをきちんと聴いていない。クラプトンはかなり後付けでいろいろ聴いた。ジミー・ペイジツェッペリンをそれなりに聴いた。そういう意味でいうと、ジェフ・ベックが実は一番聴いていないかもしれない。

 70年代のギタリストというと、自分はいったい誰を聴いていたのだろう。ジャズにかぶれていたのでマクラフリンあたりか。パット・メセニーとかは80年代に入ってからか。意外とサンタナとか聴いてたのかもしれない。

 フュージョンにふったという点でいえば、一番ジェフ・ベックを聴いていてもおかしくなかったのに、あまり良い聴き手ではなかったかも。

 そうはいってもやはり彼の訃報は、かなりのインパクトがあるし淋しい。かってのスーパースターでありアイドルが亡くなる。78歳、死因は細菌性髄膜炎だとか。すでに還暦も過ぎ60代半ばとなれば、これからそういう訃報に出会うのだろう。

高橋幸宏

YMOドラマー高橋幸宏さん死去 70歳 誤嚥性肺炎で「年末から容態が悪化し」妻喜代美さんコメント - おくやみ : 日刊スポーツ (閲覧:2023年1月16日)

 YMOのドラム。この人のことはサディスティック・ミカ・バンドの頃からなんとなく知っていたか。今思うと、あのバンドは凄いメンバーが集っていた。初代ドラムがつのだひろ、ギターに高中正義、ベースが小原礼、そして二代目ドラム高橋幸宏である。

 もともとプラスティック・オノ・バンドをもじってつけたというバンド名だったが、本家と同じように名前を冠した女性ヴォーカルが致命的だったか。あれをみんな面白がる時代だったのだろう。加藤和彦は素晴らしい才能の持ち主だったけど、アーティストというか、ロックンローラーとして、あるいはパフォーマーとしてはやはりジョン・レノンに比すべき人ではなかった。

 YMOはもちろん聴いた。一時期はウォークマンで日々の通勤の時のおともにしていた。でも多分すぐに飽きて聴かなくなった。あの手のテクノはそういう運命にあうのだと思う。高橋幸宏のタイム感覚抜群のドラミングは打ち込みに取って代わられたのだろうか。あの時代、あのドラムは画期的だったのかもしれないけど。

 70年代後半から80年代、あの時代の先端を走っていたミュージシャン、クリエイターが鬼籍に入る。これもまた淋しい。直接の死因は誤嚥性肺炎というなんとも高齢者のよくあるパターンであるところもちょっと悲しい。

 これからこういう訃報に日々触れるのだろうか。