大学の通信教育を初めてから、ノートアプリとしてSimplenoteを使っている。
ノートアプリはネットでいろいろとレビューが出ているので、いくつか試してみたがSimplenoteが一番軽くて速い。そしてなによりも様々な端末で使え、瞬時に同期する。メインで使っているデスクトップPC、ノートPC、Mac、iPhone、iPadなど、どれからもアクセスでき、メモ作成ができる。けっこう便利だなと実感した。
Simplenoteはテキストベースで、画像を貼ることもできないし、文字修飾もできない。メモ取りにはいいけど、見映えが良く、後から閲覧するためのノート作りとしては物足らない部分がある。それでも複数端末で使える、早い、軽いは代え難いものがあり、かなり便利なエディタという感じで使い始めた。
別にソースを書くとかしてないので(出来ない)、エディタを普段使いとかしていないのだが、最近のエディタは高機能なものが多く正直自分のようなロートルには使いこなせない。MIFESやVZエディタをフロッピーベースで使っていた頃が懐かしい。どうでもいいが、昔、VZエディタ出してたとこの社長に六本木でごちになったことあった。羽振りがいい時代だった。
ということでSimplenoteはここ半年くらい便利に利用していて、読書ノートやレポート作成などにも使っていた。Simplenoteは字数を即把握できるので、字数制限のあるレポート作成などにも便利だった。なので作成したメモもかなりの量になったし、メモによっては1万字を越えるようなものもあった。
昨日の朝だったか、いつものようにSimplenoteを立ち上げると、ログイン画面が表示される。自分はWorld Pressのアカウントで入っているので通常は自動ログインなのだが。それでWorld Pressのログイン画面にはいってからSimplenoteを立ち上げると、またログイン画面に戻るという無限ループ状態に。
念のためTwitterでSimplenoteを検索すると、不具合が起きているのは自分だけではないようで、何人もの方が同じ症状で困っていることがわかった。対処の方法はなく、スマホで常時接続にするとメモは見ることができるようなのだが、当然更新は出来ない。多くの人が言っていたが、結局のところ復旧を待つ以外にないということらしかった。
ここのところの学習はだいたい、テキストを読んで重要な箇所を抜き書きしたり、ビデオ授業で要点のメモ取りなど、ほとんどをSimplenoteを使っている。なので昨日は一日学習ができない状態になってしまった。昨日は通院の日で、泌尿器科と眼科をはしごしたのであまり学習とかしてなかったから、さして困りはしなかった。もともと根っからのサボり性のある人間なので、アプリの不具合を理由にしめしめみたいなものだ。
しかしSimplenoteを仕事で使っている人はけっこう困っただろうなと思った。Twitterでもそういう悲鳴をあげている方の声が多数あがっている。多分、IT系で様々なメモ取っている人とかは支障がでているかも。あと、意外と原稿書きに利用している人も多いようで、複数のメモをもとに原稿をまとめるみたいなこと、普通にされているのかもしれない。
夜になってもなかなか復旧していないようだったが、やっぱりTwitterで新規にパスワード設定して入ることができたというtweetがいくつか散見される。自分も試しにWorld PressではなくSimplenoteに直接アカウントを作ってみたところ、無事に入ることができた。メデタシ、メデタシである。
しかし、ある種の教訓として、クラウドアプリに過度に依拠するのもなんだなとは思った。一応、テキストファイルとしてメモのバックアップをとってはいたが、毎日やっている訳ではないので、直近のメモはない。かといってアプリ終了のたびにメモのすべてをエクスポートするというのも面倒だ。
Simplenoteは確かに軽くて速い、しかも完全無料のユーティリィテイツールだ。でも前述したようにテキストベースだけであり、汎用性はない。自分の場合、なかなかサボり気味ではあるが、メモをもとに見映えの良い、ようは後からレファレンス可能なノートをワードで作って印刷してファイリングしたりもする。
Simplenoteは文字修飾できないし、画像や表を貼り付けることもできない。マークアップでリンクを貼りつけてみたいなことは出来るので、Amazon photoなどのリンクを貼るとかはやってはいるけど、結局アナログ人間なので紙ベース印刷もするので、そのへんに限界は感じてはいた。
Simplenoteの課金がない完全無料のツールというのは素晴らしい。しかも軽さ、速さは代え難い。でも今回のような障害があっても、無料だけに文句を言っても詮無いし、補償とかをどうのというのも無理だと思う。まあ無償であれ、有償であれ、クラウド系のサービスは、障害が生じたら、結局のところじっと我慢か諦める以外にないのかもしれない。「ITと諦観」という本を誰か出さないだろうか。
そうなると個人が出来ることは、結局のところバックアップなり代替手段の導入ということになる。ということで、自分はというと昨日からSimplenoteのメモを他のツールに移植することに決めた。以前にもいくつかのメモをGoogle Keepに移して、画像を貼り付けたりもした。
今回、本格的にGoogle Keep化とも思ったのだが、根っから気の多いタイプなので、これまで試していなかったMicrosoftのOneNoteを試してみることにした。もともとWindows系でずっとやってきているし、ワードやエクセルはWindows3.1の頃から使っている。Dosの3.1やマルチプランだって使っていた。なんだかんだといってMicrosoftとは親和性がある。
使ってみるとOneNoteも比較的簡単にメモ作成ができる。まだ機能のほとんど試していないし、印刷とかもしていないがそこそこ使えそう。Macでも使ってみたが問題はなさそうだ。ただしMicrosoftのたいていのソフトがそうであるように、高機能のため重い。もっさりするところがある。まあ使っているPCが旧式ということもあるのだろう。しかしこれって、スマホでの利用に耐えられるのだろうか。高機能なだけにちょっとばかり不安もある。
とりあえず、いままでどおりのメモ取りはSimplenoteを使う。軽くて速いから。そのうえでまめにメモをOneNoteに移行して、レファレンス可能なものにする。そういう使い方をしてみようかと思っている。還暦過ぎのジイサンにとっては、結局のところボケ防止の暇つぶしかもしれんけど。