時間が余ったので宿から近い小杉放菴記念日光美術館に行ってみた。
ここには2016年に一度来ている。その時には確か中島潔の回顧展をやっていた。今回は小杉放菴の回顧展をやっていた。
「日光生まれの仙人画家 小杉放菴―反俗・脱俗・超俗!」
残念ながら小杉放菴のことはほとんど知らない。近代日本の洋画家らしいこと、若い頃は未醒という号を用いていたことくらい。作品についても近代美術館の「水郷」や東大安田講堂のステージの上にある壁画が有名であることくらいだろうか。
安田講堂の方はたまたま子どもの定期演奏会を観に行って、ステージ上の絵が気になりネット検索して小杉放菴であることを確認して、そういや日光に美術館があったっけと記憶繋がりで覚えていたくらいである。
今回の回顧展ではその壁画の下絵も展示してあった。基本的には放菴の壁画は、フランス象徴主義で壁画の大作を多数生み出したピエール・ピュヴィ・ド・シャヴァンヌの影響化にあるといわれている。
構図、雰囲気等はまさしくシャヴァンヌのそれだが、そこに東洋風というか大和趣味がうかがえる。個人的にはなんとなく土田麦僊のような感じがした。
そして放菴は30代半ばから洋画から日本画にじょじょに軸足を延ばし、後半生はほぼ日本画、墨画を中心にし、主に文人画をものにしていったという。まあそのへんはウィキペディアを含めた略歴からの引用だ。
今回の回顧展ではなんでも100年ぶりに見つかったという作品も展示されていた。
なんとなく横山大観を彷彿させるようなないような。