ルーマー(RUMER)

Seasons of My Soul

Seasons of My Soul

  • アーティスト:Rumer
  • 発売日: 2010/11/01
  • メディア: CD
たしかダリル・ホールが自宅のスタジオにアーティストを招いて行うライブ(ネット配信されている)「Live From Daryl's House」で観たんだったかな。少し小太りのおねえさんで透明感のある歌声だった。何気にYoutubeとかを観ていてヒットしたのだがまさにストライクゾーンである。
いろいろなところでカレン・カーペンターの再来といわれているのだが、確かに声質は似ている。カレン・カーペンターにはどことなくアメリカの陽気なギャルみたいな娘娘したところがあったのだが、ルーマーは落ち着いた雰囲気。Youtubeで聴いたときに思い浮かんだのは、大人のカレン・カーペンターみたいなイメージ。
聞けばパキスタン出身のイギリス人(おそらくハーフ)で、若いときはけっこうな苦労をしていて、メジャーデビューは30代になってからで現在34歳という遅咲きの新人なのだとか。落ち着いた雰囲気は年齢のせいなんだろうね普通に。
で上記のアルバムはというと、近所のTSUTAYAに普通においてあった。それだけメジャーだということだね。メイリー・トッドもリアン・ラ・ハヴァスもおいてないからねご近所TSUTAYAには。
それで通して聴いているのだが、1曲目の「Am I Forgiven?」がいいね。軽やかなリズムに載ってのびやかな歌声が広がる。まさにカレン・カーペンターだね。どことなく曲調、アレンジはバート・バカラックサウンドを想起させる。そういや80過ぎのバカラック御大もルーマーがお気に入りだとかで、それもあってかルーマーはバカラックの「アルフィー」とかもカバーしているようだ。
さらに2曲目、3曲目の「Come To Me High」、「Slow」へと続く流れは静かな雰囲気でありながら、なんていうのだろう怒涛の展開で、背筋をゾクゾクとさせる。本物だね。それ以降の曲もすべてはずれなし。これだけ完成度の高いアルバムも最近ないなとも思ったりもしてる。
このアルバムによるデビューが2010年。さらに最近2作目が出たというので、早速これはアマゾンでポチッとしてみた。しかしイギリスのミュージック・シーンは本当に目がはなせないというか、次から次へと素晴らしい女性シンガーが輩出する。死んじゃったエイミー・ワインハウス、もはやスーパースターとなったアデル。最近お気に入りのリアン・ラ・ハヴァスなどなど。アイドル路線が強いアメリカとはちょっと違うんだなと思ったりもしてみる。