第2次安倍内閣も相変わらずカネにまつわるスキャンダルが続いている。よくもまあこれだけネタが続くよと思う。それだけ自民党の政治家は金にルーズであり続けてきたということなんだろう。
本来的には政党政治には、政党交付金として国民一人あたり年間250円、総額で300億以上の金が各政党に分配されている。いわば国民の税金から活動費を得ているわけなのだ。だとすれば、1円たりとも曖昧な出費があってはいけないはずなのだ。なのにそれ以前の企業献金、組合献金、個人献金時代のルーズさそのままにきているところに問題があるということなのだろう。例の領収書の問題にしても、事務処理が煩雑だのなんだのと理由をつけてやれ1万円以上だの、5万円以上だのということできている。ここのところ数ヶ月の流れと参院選での民主党の大勝を受けて、ようやく1円からでも領収書をという方向にいきつきそうなのだけど、まあ会社経営だったら、とりあえず経費名目には一応すべて領収書や伝票類がついて回るはずなのにね。企業会計の常識と同様のことを求められてもしかたがないと思うけど。
まあ、これを機に政党会計みたいなものがもっと明文化される必要があるんじゃないかとは思う。少なくとも国費、血税がつぎ込まれているんだからね。領収書つけなくてもいいのはさあ、政党交付金もらっていない政党、例えば共産党くらいなんじゃないのかね。まあ、一応プロレタリアートの党派だから、国から金もらって政治活動行うわけにはいかないっていうのは、それなりの節度というか理屈だよね。
政党交付金(ウィキペディア)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%94%BF%E5%85%9A%E4%BA%A4%E4%BB%98%E9%87%91
しかしだ、何でか知らぬが安倍閣になってかくも盛大に政治とカネのスキャンダルが続くんだろう。マスコミも連日とりあげているし、国民もまた安倍政権にはきわめてネガティブに批判的な声をあげている。なんで安部さんの時にだけって、声があがらないのが不思議なくらいだ。政治とカネの問題はある意味ずっと続いてきたことだし、今問題としてとりあげられている事柄もたいていは過去ネタが多い。なのにどうして安倍政権で、なのか。
端的にいってだよ、前政権時代にはこうした事件は一切なかったのかどうか、小泉さん時代と安倍さん時代で何が変わったのかという思いがある。同じ自民党ということでいえば、総理大臣以外の顔ぶれはそれほど代わり映えしないはずなのに、なぜ安倍政権だけこんなに集中砲火あびちゃうんだろう。安倍さんはある意味同世代(ちょい上になるのかな)なんだが、彼本人からすると「どうして俺の時だけ」みたいな意識すごい強いと思う。内閣としての仕事ぶりでいえば、通した法案なんかは私なんかは全部反対だけど、ものすごい数こなしている。わずか1年で小泉政権で先送りしたことをかなり処理したといえるんだろう。なのに、この評価である。そしてわずかなスキャンダルで叩かれる。
小泉時代にこうした政治とカネのスキャンダルがでてきてもマスコミの食いつきも鈍かったし、国民の反応もあまりなかったのではないかと思う。それこそ小泉がワンフレーズで「領収書もいろいろ」とか「大臣もいろいろ」とか軽く流しちゃうと、まあそれでいいかとやり過ごしてしまったんじゃないかと思う。
安倍政権はもはや死に体に近くなってきていると思う。秋以降の政局によっては麻生あたりに代わる可能性もあるし、解散総選挙もあり得るかもしれない。それでも安倍さんは、やっぱりぶつぶつ呟いてしまうんじゃないかと思うな、「なんで、俺だけ」って。