筑波山 (1月5日)

 旅行の最終日、どこへ行こうかと前日に諸々チェックする。候補としては大谷観音や大谷資料室。これは去年も行った。水戸にでて茨城県近代美術館か五浦まで足を伸ばして天心記念五浦美術館へ行くか。二日間で美術館を三館回っているので、ここは少し妻の歓びそうな観光名所を回るかどうか。

 しかし日光周辺の観光というとだいたい一度は行っている。まして冬の寒い時期にいろは坂登って華厳の滝だの湯滝だのも芸がない。これも何度か行っている茨城の大子町にある袋田の滝まで行くか。なんとなくそれもピンとこない。

 持ってきたPCで地図を見ていると、筑波山という文字が目に入ってきた。

 筑波山・・・・・・、一度も行ってないな。気軽に登れる山というと関東だと高尾山か筑波山である。高尾山は何度も行ったことがあるけど、筑波山はない。横浜や川崎に長く住んでいたので高尾山は比較的近い印象があるが、筑波山はかなり遠いような気がする。

 ネットで諸々調べると、日光からは車で2時間くらいの距離である。ただし車椅子で行けるところなのか。もう少し調べると、筑波山には男体山と女体山があり、男体山にはケーブルカーで行き、女体山はロープウェイで行く。そしてケーブルカーの麓駅はというと筑波山神社の近くらしいのだが、かなり急こう配な舗装されていない道や一部階段を登ることになる。それに対してロープウェイの麓駅は駐車場の近くにあり、車椅子のまま乗降が可能だという。

ケーブルカー・ロープウェイ | 筑波山ケーブルカー&ロープウェイ

(閲覧:2023年1月11日)

ケーブルカーで車椅子登山 筑波山バリアフリー情報 | 車いすお出かけガイド

(閲覧:2023年1月11日)

 朝、宿をチェックアウトしてから荷物を積み、いざナビにロープウェイのある場所の目印として筑波山京成ホテルと入れてみると1時間半くらいで着くという。妻に筑波山の話をすると、妻も行ったことがないからと大喜びしている。ということでいざ出発となる。道順は日光道から東北道をつっきって新4号を上り、上三川ICで北関東道に入る。そこから笠間西ICで降りて下道を走る。

 途中で県道42号に入ってからいざ筑波山へと上るのだが、この道が途中からほとんどぽつんと一軒家でよく出てくる山道である。車1台走るのがギリで、両側には溝がある。これは対向車来るとけっこうヤバそうなのだが、さすが正月明けのウィークデイの午前中なのでほとんど下ってくる車もない。一度だけ車が3台続けて下りてくるのに遭遇したが、たまたま自分の車が少しバックすれば回避できるスペースがあって功を奏する感じ。まあ本当は上り優先だけど、この場合は仕方がない。車が行きすぎてから上っていくと、その先はえらく道幅が狭くなっている。

 その後はもうやたらとクラクション鳴らして、今から1台車上って行きますよアピールに終始する。しかしナビもなぜにこんな苦行を強いらせるのか。そしてこの道、観光シーズンになるとどうなるのか、諸々頭をよぎる。その後ようやく上りきって県道236号とぶつかる五差路に出て236号に入る。そこから道幅も広く快適なワインディングロードを上ってようやくロープウェイ前の駐車場に入る。そこからはこんな景色も見える。

 ロープウェイは20分に一本出ている。その日はけっこう風が強く、場合によっては運行中止になるとの説明も窓口であった。女体山駅まで行っていて中止の場合は歩いて下山となるのだが、この場合ほぼ車椅子だとアウトになる。しばしどうするかと考えるが、まあ止まったらその時考えるかくらいの気持ちで乗ることにする。

 ただし女体山駅からさらに山道を登った山頂や男体山方面に行くのは物理的に難しい。とりあえず上までロープウェイで登って景色を見てすぐに帰ることにする。

 筑波山ロープウェイは麓のつつじヶ丘駅(標高542m)と女体山駅(標高840m)間の1,296mを約6分で登る。ロープウェイからの景色はというとこんな感じでなかなか見応えある。

 女体山駅に隣接した展望台から眺めはこんな。

 

 そして女体山の頂上はまだかなり昇るようだ。

 

 女体山からみた男体山はこんな感じだったか。

 

 そして遠く微かに富士山も。

 

 筑波山男体山が871m、女体山877mある。高尾山は599mだからだいぶ高い。いずれも関東平野を一望できるロケーションだ。きけば女体山は、周辺の小学校の遠足コースで、暖かい時期には子どもたちが頂上を目指すプチ登山的ハイキングで賑わうのだとか。誰か茨城出身のやつがいたら聞いてみたいところだが、すっと頭に浮かんでくるような奴がいない。大学時代の後輩で茨城出身でなまりが抜けないやつがいたけど、彼は保険屋で営業所を転々としていて、今は青森にいたはずだ。年賀状のやり取りはあるけど、いきなり電話して子どもの頃に筑波山登ったかとは聞けないな。

 女体山駅周辺には30分程度滞在して、動いていたロープウェイで麓駅に戻った。次来ることは多分なさ気だけど、もっと暖かい時期とか紅葉の時期だともっと楽しめるかもしれない。