牛久大仏 (1月5日)

 

 筑波山の後に訪れたところである。

 妻にどこか行きたいところあるかと聞いたら、出てきたのがここ。そういえば筑波大仏には一度も行ったことがない。何度か北関東道を車で走らせているときに見かけたのと、あみのアウトレットに行った帰りにこの前を通ったことがある。夜の7時過ぎの暗い時間、闇夜に映し出される異形の巨大な仏像みたいな感じだったか。

 あとは昔観た映画「下妻物語」でこの仏像が背景にある場所で、ヤンキー女子が乱闘するシーンがあったっけ。深田恭子土屋アンナ小池栄子阿部サダヲ、みんな若かった。

 同じ茨城県内、筑波山からは30分と少しで着く。近くに来るとやはりでかい。

 

  ウィキペディアの記述によれば、「全高120メートル(像高100メートル、台座20メートル)あり、立像の高さは世界で6番目。ブロンズ立像としては世界最大」とある。う~む。

牛久大仏

牛久大仏 - Wikipedia (閲覧:2023年1月11日)

 牛久大仏のホームページを見るとより詳しい説明もある。

世界一。ギネスな大きさの大仏様。

牛久大仏は1995年「青銅製立像」で世界一高いとしてギネスブックに登録されております。その大きさを外からも中からも実感して下さい。

大仏の大きさ

牛久大仏 (閲覧:2023年1月11日)

本願寺の諸々

 どこが造ったのかというと、浄土真宗東本願寺派本山東本願寺によって作られたものらしい。宗教あまり詳しくない方なので、東本願寺というと親鸞であの京都にあって、大谷家がどうのこうの・・・・・・。よくある観光地の巨大仏像のように、金持ちが道楽で建てたものとは違うみたいで由緒正しいものらしいのだが。

 もう少し調べると(暇だね)、かなりややこしい宗教的事情があるようだ。

真宗大谷派 - Wikipedia (閲覧:2023年1月11日)

お東騒動 - Wikipedia (閲覧:2023年1月11日)

 ようするに真宗大谷派が分裂して、「改革派と、法主を継承する大谷家とそれを擁護する保守派との宗門内の対立から、同宗派が4派に分裂」したということのようだ。

 そして開祖の親鸞の血筋をひく大谷家を中心にした勢力が保守派として、浄土真宗東本願寺派が出来て、従来の改革派が真宗大谷派があって。さらにいうと真宗大谷派はもともと東と西に分かれていたりして。教義の解釈、権力、金、諸々相まみえて今にいたるというところか。

本願寺の歴史 - Wikipedia

元からの京都本願寺を本山とする側のHP

真宗大谷派(東本願寺)

牛久大仏を造った浅草にある東本願寺を本山とする浄土真宗東本願寺派のHP

浄土真宗東本願寺派 本山 東本願寺

それらは置いといて大仏観光

 宗派がどうのこうのというややこしいところは置いといて、とりあえず観光。まずはお土産物屋が両側にある仲見世を通って入り口へ。そこで拝観料を払って浄土庭園内を歩いてじょじょに大仏に近づく。途中で大仏頭部の何十分の一かのレプリカが置いてあり、こんな写真も撮れる。

 

  そして正面に大仏を見ながらどんどんと進む。やはりデカイ。

 

 

 

 至近から見上げると短縮法的な遠近感で、異様に手などが強調される。

 そして胎内へ。入り口で靴を脱ぎ、渡されたレジ袋に入れて持ち歩くように指示される。中は絨毯敷になっている。妻の車椅子は係の人がタイヤを雑巾で拭いてくれる。有難い。

 胎内は1Fから5Fまであり、5Fは85メートルの高さで仏像の胸部にあたる。ここのスリット状の細長い小窓から下界を見下ろしたり、遠くを眺めたりできる。

 一般の拝観者は階段と途中からエレベーターを使うのだが、こちらは車椅子なのですべての階をエレベーターでいく。5Fの展望台はスリット状の窓が小さくて、遠くを見渡すにはちょっと不満がある。真下を見ると、歩く人とかが小さく見えてそこそこの臨場感というか、デカさ、高さを実感できる。あとは3階の3400体あるという胎内仏がなかなか壮観だった。

 

 胎内拝観は4時半までだったか。ほぼギリギリの時間に退館する。大仏の周囲を来たときの側とは反対に回ってみる。やはり至近だと大きい。

 

 そして帰り道、ちょうど夕陽を浴びた大仏を。

 

 

 

 入り口を出る頃には5時を回っていて、帰りに仲見世でお土産物をと思っていたのだが、もう店は全部閉まっていた。

 まあだいたい牛久大仏のおおまかなところは判ったか。これから先、何度も訪れるかというと微妙かもしれない。もともと信仰心は薄いし、東大寺の大仏や鎌倉長谷の大仏だって、もう何十年も行っていない。それを思うと牛久大仏にまた来るかというとなんともである。ただし来てみるとそこそこインパクトあるデカさには圧倒される。荘厳体験とか聖なるものに触れるみたいな部分での宗教体験なんてことは、まったくないけど観光名所的には一度は見る価値あるとは思った。