東御苑を散歩する (11月16日)

 竹橋の東近美に行くつもりだったのだが、着いたのが昼ごろといつもに比べて少し早かったので、久々に東御苑を散歩した。

 ここはある種、都会のオアシスというか、丸の内や大手町に近接していながら整備された公園であり、月並みだけど都会の喧騒を忘れさせてくれる。

 東近美にいくついでに寄ることが多くもう何度も訪れている。年に数回は来ているような気もしているのだが、この雑記の記録を見ると前回訪れたのは去年の10月。なんかこう月日の過ぎるのは早い。なんかいつものような感慨だけど、この先あと何度訪れることができるのだろうか。年取るとこんなことばかりを考える。

 

 車を北の丸公園の駐車場に止めたので、いつものごとく代官町通りを渡って北詰橋門から入場。そしていつものごとく天守台に上る。

 

 

 ここは一番下のところに車椅子を置いて、妻は徒歩でゆっくりと手すりを使って上る。途中何度か手を引いてゆっくりと。まあいい運動にはなるだろう。

 天守台に登っても、片側は高いビル群。もう一方は木々に囲まれていて吹上御所のほうはまったく見えない。あくまで天守台なのでさほど高くはないから、見下ろせるのは東御苑だけである。

 

 ウィークデイの昼時、観光客も少ない。そしてその半分くらいが外国人観光客。これもいつものことだろうか。

 この天守台、というかその上にあった天守閣は明暦の大火(1657年)で焼失。以後370年この状態である。伝えられる話では当時の幕閣のナンバーワンだった保科正之が、救世済民を優先させるため再建をストップさせたとか。適当な経済効果とインバウンドを理由に観光資源として天守閣再建をみたいな話が、政治家の口から出てきてるようだけど、今それじゃないというところか。

 もともと東京五輪にあわせて天守閣再建みたいな話が2013年頃にあって、その当時の試算では事業費350億とかって話だったらしい。10年たった今だと多分3倍くらいになっていてもおかしくないか。

江戸城天守の再建なるか、事業費350億円と試算 | 日経クロステック(xTECH)

(閲覧:2023年11月21日)

 そういや万博のあの木造リングの費用も350億とかって話があったけど。会期終了後壊してしまうのに、あれも無駄というかなんというか。万博終了後は江戸城天守閣再建のための資材に再利用なんて荒唐無稽な話が出てきてもおかしくないか。

 江戸城天守閣は模型で見るだけで十分だと個人的には思ったりもするけど。

 

 まあ下世話な話はいい。美しく開放的な公園を満喫する。

 

 

 

 その日は平川門から出ようと思ったので、いままであまり行ったことがなかった二の丸庭園の方に足を向けた。

 

 

 

 

 どこまでも美しい日本庭園。整備に本当に手間暇がかかっていそう。公共公園でこれだけ管理が行き届くのは、やっぱり宮内庁管轄ということもあるのだろうか。日本の三大庭園というと後楽園、兼六園偕楽園というけれど、東御苑は多分それに勝るともみたいな感じがする。四季を通じて雰囲気、装いは変わるだろうし、折々訪れたいところだ。

 

 東御苑から大手町方面に出るとなると大手門か平川門を通る。いずれもやや下りというか、けっこうな坂道を下ることになる。大手門側の坂道はまだ緩やかだが、平川門に通じる坂がけっこうきつい。車椅子での通行は不可の案内でも出ていたけど、車椅子を後ろ向きにしてゆっくり降りた。本当は安全第一なので、あまりいいことじゃないし、そのうち足のふんばりが効かなくなるだろう。まあ次回は多少遠回りでも安全なルート通った方がいいかもしれない。

 平川門をくぐると竹橋、毎日新聞社の真ん前に出る。左手の東近美はすぐ近くだ。