初ドライブと秋ヶ瀬公園

 新車引き取り後、初ドライブをかねてご近所をうろうろ徘徊じゃなく周遊する。

 ディーラーでは特にハンドルやシートのポジションを調整しなかったので、三芳町役場の駐車場に行き、そこでひとしきりいろいろいじってみる。メーターやスイッチ類は同型車なのでほぼ同じ。ハンドルのポジションがかなり高目でハンドルの間からメーター類を覗くようだったのでハンドルを下げることにする。

 多分、ふじみ野や富士見市近辺に住む人たちは、免許取りたての駐車の練習とかをこの三芳町役場の駐車場で行うのって多いのではないかと思っている。以前、ふじみ野住まいの会社の同僚だった女性もここで練習したと行っていた。まあ一部の話だから普遍性はないけど、役場の駐車場が土日開放されているので、駐車の練習にもってこいではある。

 鶴ヶ島や川越近辺だとどうだろうか。うちの子どもが免許を取ったときは川島の町役場の駐車場やそこに近接した平成の森公園の駐車場を使って練習した。これも近隣でのあるあるではないかと勝手に思っている。まあ川島は一般道も整備されていて、道がストレートで周囲は田園地帯という、なんというかここは北海道かと思うくらいディープなところ。道路の割に交通量も少ないので初心者は運転しやすい。

 簡単に調整を終えてから、254号を上って英インターで浦和所沢バイパスに入り浦和方面を走ることにする。荒川を渡ってから左に曲がってそのまま秋ヶ瀬公園に行くことにした。

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 荒川の河川敷を整備した広大な面積のある公園だ。中にはピクニックの出来る森、小さな子どもが遊べる遊具広場、野球やサッカーが出来るグランド、さらにバーベキューが出来る区域もある。

 ここは子どもが小学校に上がる前に何度か来た。家族三人でピクニック気分で遊びに来て、子どもは広場や遊具で遊び回った。そういうところだ。妻が病気になった時、退院間近に病院の外に連れ出すことを何度か行った。退院後の生活訓練の一環みたいなことで最初は近くのファミレスに連れていったり、近隣の公園に連れていったり。じょじょに車での移動時間も増やして、たしか羽村の動物園やこの秋ヶ瀬公園まで連れてきたこともあった。

 トイレとかに注意しながら、基本は車椅子だったけど短い距離を4点杖で歩かせたりとかした。もう15年以上前のことだ。多分、秋ヶ瀬公園に来るのはそれ以来のことのように思う。子どもが大きくなると、当然こういうところへはあまり行きたがらなくなるし、妻と二人で来るという機会もなかった。

 最近は自分が仕事を辞めたこともあるし、妻と一緒に過ごす時間も増えた。妻は車椅子で近所を散歩するのが日課になっているし、近くの公園に行ってそこで車椅子でぐるりと回ったり、短い距離を歩いたりと一応機能維持に努めるようにはしている。

 そういうこともあってか、久々にこの公園にやってきた訳なんだが、ピクニックの森に入る入り口付近にいきなり「マムシ注意」の看板が出ている。この看板が割とあちこちにあるのだが、まあこれだけ自然が多いところだから、そりゃいるだろうなとは思ったけど、なんとなくのんびりお散歩モードが急に緊張モードに。

 遊歩道を歩いている分には多分問題ないのだろうし、雑木林や藪の中などに入らない限りは遭遇することはまずないのだろうとは思うけど、つい最近も都心の東御苑で毒のないニョロを目撃してるだけに、こういうのは割と続くような気もしてなんとなく気もそぞろだった。

 遊歩道で歩いていると、多分中学生くらいの5~6人の女の子たちが「だるまさんがころんだ」を遊んでいた。今時の子たちでもこんな遊びやっているのかと思うとちょっと嬉しい気分になった。女の子たちはキャッ、キャッいいながら楽し気である。

 「だるまさんがころんだ」は鬼が後ろを向いて10数えることからきているのだが、けっこう地域ごとにバージョンが違っていたりする。「へいたいさんがとおる」とか「のぎさんえらいひと」なんていうのもあるらしい。自分が子どもの頃はどうだっただろうか。たしか「とうごさん」という人物名があったような気がするので「とうごうさんがとおる」だったのかもしれない。

 「のぎさん」は乃木希典だろうし、「とうごうさん」は多分東郷平八郎のことだ。いずれも明治時代、日清、日露戦争の頃の元帥である。そういう意味では子どもの遊びにはまだ明治が残っていたということだ。それも昭和と共に終わってしまったとういことなんだろう。

 秋ヶ瀬公園には小1時間くらいいただろうか。ほとんどの時間、自分が車椅子を押して回ったが、妻は100メートルくらいは歩いたと思う。梅雨も明け暑い日中だし熱中症になるのも嫌なので早々に切り上げたが、妻はなんとなく物足りなさそうだった。