さらばステップワゴンRG1

本日付で車検切れとなる愛車ステップワゴンがディーラーによって引き取られていった。淋しいね、なんか頭の中では「ドナドナドナ」の歌が流れている感じである。
5年間で最終的に52000キロ弱の走行。いやよく乗ったものである。この車になってからは本当によくあちこち遠出した。妻が障害者になってしまい、そのときに乗っていたストリームよりもスライドドア車のほうがいいだろうとか、荷室に車椅子をたたまずに載せることができたほうがいいとか、そういう選択肢でワンボックスミニバンを物色して、やっぱりホンダかなということで決めたんだっけ。
前回も書いたことだが、決め手になったのは低床フロア。とにかくワンステップで車に乗り込める。これが片麻痺の妻にとっては何よりも重要なことだ。セレナやノア・ヴォクも最初のワンステップはおそらくステップワゴンよりも低い。でもこれらの車はもうワンステップしないとフロアに上がれない。これが体の不自由な妻にはけっこうしんどいことなのだ。
ホンダはもっと、この低床フロアの有効性を全面に出してウリにしたほうがいいと思うよ。時流の流れに沿っても、世の中はゆっくりとユニバーサル・デザインの方向に推移しつつあるはずなのだから。低床フロア=ユニバーサル・デザインの現在形みたいなことウリにしてもいいんとちゃうとも思う。
そうステップワゴンのことである。ここ数年、毎年正月とゴールデンウィークにはほぼ必ずといっていいくらいに淡路島にいっていた。とくにゴールデンウィークは京都二泊、淡路二泊なんていうのもあった。淡路から倉敷のほうまで足を延ばしたこともあった。京都をベースにして、天橋立なんてとこまで行ったこともあったっけ。
新潟からフェリーで北海道へ行ったこともある。北海道では小樽から富良野へ、それから旭川まで足を運んだっけ。そういう旅行のほとんどをステップワゴンで移動した。
思えば妻のお出かけ要求にずいぶんと対応してきたんだなとも思う。それを可能にして、足となってくれたのがステップワゴン。えらいこといろいろと思い出を一緒に作ってきたことになるんだろうな。そう思うとなんか泣けてくる。やはり気持ちのうえでは「ドナドナドナ」である。次に我がステップワゴンに乗る方、「けっこういい車だから、つかえますよ」と声を大にしていいたい気分でもある。
昨日は最後のお別れに近場ではあるが、鶴ヶ島から下道で所沢近辺まで行ってみた。妻の入院していた国リハのあたりまで。1時間程度の小ドライブだったが、なんともしんみりとしてくる運転ではあったかな。帰りに三芳のサービスエリアで出来の悪いの記念撮影なんかもしてみた。
さようならステップワゴンRG1型。たぶんこの車のこともずっと忘れないのではとも思う。願わくばそうありたいものである。