引越し

兄の引越しの日である。兄は横浜のアパートで荷物の出しに立会い、その後は一日最後の掃除を行う。
私はというと仕事を休んで、転居先に待機して荷物の受け取り、設置の指示やらなんやらである。とにかく引越し代を切り詰めたので、荷物のみを2トントラックで運ぶだけにした。
見積もり時に業者の営業マンに、ネットで相見積もりをとっている、けっこう安い金額が出ていると伝えると、しんどそうに横浜から川越までで2トントラック2名で4万8千円と出してきた。そこでカーペットの廃棄料金込みでその値段ならOK、他の業者は全部断ると提案して飲ませた。いろいろな見方もあるが距離が距離だからけっこう割安だったのではと思う。
荷物はだいぶ整理してあったので、搬出も搬入もそれぞれだいたい1時間弱で終わった。その間の新しい洗濯機の搬入があったりといろいろ。細々仕事をしているとすぐに時間が経つ。
洗濯機を設置すると水道栓のパッキンがほとんど擦り切れていて蛇口をひねると水漏れがすごい。これなんだよな中古住宅は。
夕方近くになってからホームセンターに行ってコマゴマとしたものを買い揃えてからまた戻って作業にかかる。パッキンの交換も慣れていない部分、水道栓の錆びやなんやらで一筋縄ではいかず小1時間かかる始末。
6時過ぎに作業をしていると携帯が鳴り会社の上司やら部下からの電話が。この時間になにかと思うと、会社の近くで飲んでいるから来ないかというお誘いの電話である。向こうはからかい半分、やれ手伝いに行こうかなどと言いたい放題である。適当にあしらって電話をきり、さらに作業を続ける。8時近くになってさすがに馬鹿らしくなり、適当に片付けて自宅に車を戻してから飲み屋に向かう。
上司はすでに帰っていたが、同僚やら部下やらはデキあがった状態で今頃何しに来たのといわんばかりに奇声をあげる。結局その輪に加わって12時近くまで飲んだくれる。
とにかく兄の引越し計画ももう少しで完了する。うまくいけばそれで少しだけ肩の荷が降りるかもしれない。