兄、退院する

 前日、兄から電話があり、急遽退院することになったという。当初は透析のこともあり正月中入院ということだったのだが、足の蜂窩織炎の状態が改善されたので厄介払いみたいなことになったようだ。

 そうなると持っていた衣類とかの荷物もあるので当然迎えにいくことになる。当初2時半くらいに来てくれれば透析も終わっているとのことだったので、3時頃に病院に着くもまだ病室に戻ってきていない。なんでも透析の時間が少し遅くなったのだとか。

 ずっと待っているのもなんだったので、看護師に入院費の清算をすませたいと言うと、しばらくして事務の人が請求書を持ってきた。金額は思ったより安く(まあ4日分ということもある)、最初に納めていた保証金3万円でお釣りがくるくらいだった。とはいえこういう医療費を全部自分が負担するのもなんとも理不尽な話ではある。

 結局、4時近くになってからようやく兄は透析を終わって病室に戻ってきて、最後の荷物を確認してから病院を後にした。

 その後は、兄を連れてスーパーに行き、兄の年越し用のお節料理やら米やらを買ってあげ、家に送って行った。いろいろあるが、たった一人の兄弟である。病気と付き合いつつ、つつましく生きていってほしい。