伊豆周遊 (3月15日)

 伊豆旅行2日目。今回は下田まで足を伸ばすこともなく、また伊東周辺でもこれまで行ったことのあるところをパス。ということで池田20世紀美術館、暮れに車のパンクでえらい思いをした大室山、B級テーマパークまぼろし博覧会とかもなし。でもって、最初に訪れたのはここ。

ろう人形館

ようこそ、芸術の森 ろう人形美術館へ〜伊豆ろう人形美術館〜

 海沿いから大室山方面に向かうとよく目にするあれです。自分的にはまったく興味は


のだけれど、妻がけっこうこういうの好きで行きたいと言い出したため。以前も東京タワーにあったやつ(2013年閉鎖)とか、お台場のマダム・タッソーとかにも行っている。

 この伊豆のろう人形館はというと、多分20年くらい前に一度行ってる。子どもも小さく、妻もまだ健常だった頃のこと。その時の記憶的にはなんか世界一太った人のろう人形とかがなんとなく覚えている。

 そして今回行ってみて、驚くほど変わっていない。というかここ全然メンテナンスされていない。著名人もエルヴィス、ビートルズチャップリンなども昔のまま。アメリカの大統領もリンカーンクリントンがいた。そういう意味では21世紀になっていない感じだ。

 レトロ、昭和的雰囲気、まあそういう感じなのだろうが、ほとんど施設の維持管理も大変なんだろうなと思ったりもする。観光地のこういうミニミュージアムは、一見さんが物珍しさで立ち寄るみたいな感じだろうか。

 前回も気になったといえば気になったのだが、ろう人形館の一室にはメキシコの民芸品などが展示してあるメキシコ館がある(別料金)。入らなかったけど、なんとなく気になったのだが、これはオーナーがラテン・ミュージックのミュージシャンだったからのよう。

淡谷幹彦 - Wikipedia

 有馬徹とノーチェクバーナの二代目リーダーにしてギタリスト、ボーカル、楽団指揮などをやっている人なんだとか。有馬徹とかノーチェクバーナとか、言われてみるとうっすら記憶があったりする。ググると演奏もYouTubeとかにあったりする。

 動画で指揮をしている髭の人が淡谷幹彦さん。

 

 

奥野ダム/松川湖

 道路に奥野ダムという標識が見つけて、妻が行きたいという。伊東市街からだいたい6~7キロというところ。今までも多分その案内板見ていたはずだけど、なんとなくスルーしていた。観光サイト、観光案内でも奥野ダム、松川湖なんてきいたこともない。とはいえ始めての場所なのでとりあえず行ってみることにする。

静岡県/奥野ダム

奥野ダムと松川湖|伊豆・伊東観光ガイド - 伊東の観光・旅行情報サイト

 ついてみるとなにやら見覚えがあるような眺めである。このダムはロックフィルダムという岩石や土砂を積み上げて作られたダム。見覚えがあるのは飯能の名栗にある有馬ダムが同じ形式。ダム湖とは逆側の斜面はやや急な斜面で草が生えている。コンクリートの巨大な壁のような重力式コンクリートダムとは雰囲気がまったく違う。

 ダム湖は松川湖という名称でちょっとした景観だ。伊豆半島でも数少ない湖釣りができるスポットだという。湖の周囲は一周4.8キロくらいあり遊歩道になっている。ほかにいくべきところがなければ、のんびり歩いてみてもいいかとも思うが、さすがに二泊三日の小旅行でそれはないだろうと。あとでその遊歩道がけっこうアップダウンがあることも判ったので、この選択は間違っていなかったみたい。

 

 

 

修善寺

 次どこへ行くか。海方面から山の方に来たのだし、山を越えて中伊豆、修善寺にでも行ってみようかと思った。ナビに入れてみると30分と少しと近い。修善寺は去年、虹の郷に行ってみたけど温泉街には行ってない。とりあえず行ってみるかと。

 ナビの通りに県道12号線を一本道で進み、伊豆スカイラインの冷川ICを超えてからはひたすら修善寺を目指す。途中で昼飯でもと思ったが、なんとなくそそられるような店がないので修善寺まで進む。

 修善寺について駐車場をどうするか、御幸橋駐車場は以前ネットで調べたが、そこから修善寺(お寺)までは少し歩くみたいなので、狭い温泉街の道をまっすぐ進み。渡月橋を渡ったところにある月の庭駐車場に止める。そこからは車椅子で観光。

独鈷そば

 まずは遅めの昼食をということで温泉街に戻る。2時を少し回っていたので終わっている店も多い。その中で独鈷そば大戸という店がまだ開いていたので入ることにする。独鈷そばってなんだ。まあただのざるそばだけど、わさびが一本ついてきてそれをすって薬味にする。とろろと田舎風の煮物の小鉢もついている。こんな感じで1300円くらいだったか。

 

 独鈷っていうのはなにかというと仏具で武具にもなるのだとか。こういうもの。

 

 もともと修善寺弘法大師が訪れたときに、桂川で病気の父親の身体を洗う少年の孝行心に感心して、川の岩を持っていた独鈷で打ち叩いたところ霊泉が湧き出てきた。その湯に浸かったところ父親の病気が治ったという逸話があり、修善寺温泉の発祥とも、温泉療法が広まったことなどと伝わっているのだ。今でもその場所の湯は独鈷の湯といわれている。

 ということで独鈷は修善寺のシンボル的な意味もあり、それにあやかって独鈷そばと名付けたみたい。でもってそばはというとまあまあ美味しい、薬味に自力ですったわさびを香りも良かった。あと小鉢の煮物が家庭的な感じで美味しかった。観光地の食事としては値段的にも高くなかったし、これは割と正解だったと思う。

竹林の小径

 渡月橋を左にみて少し進むと右手には修善寺(寺)があり、左には虎渓橋がある。その脇に例の弘法大師所縁のとっこの湯がある。そこから川沿いに遊歩道があり次の橋桂橋を渡ると竹林の小径がある。

 竹林というと京都嵯峨の竹林を思い出すけど、それほどの規模はなくこじんまりとしている。修善寺は伊豆の小京都と呼ばれているというらしいが、規模感からしてさすがにそれはちょっとと思ったりもする。そういえばディープ埼玉の小川町も武蔵の小京都とかいってる。ググると全国の京都っぽ選手権みたいな感じで全国京都会議なんてのもあるみたいだ。なんかどうでもいい感じ。

小京都Toppage | 全国京都会議

 話脱線した。竹林の小径である。まあこんな感じである。

 

 そして桂川沿いの景観はこんな感じだったか。

 

 

 竹林は楓橋のところで終了。そこから遊歩道は滝下橋で終点。向こう岸を渡って温泉街を戻ってまた竹林の小径に出て虎渓橋に戻る。30分も歩いていないとっても小規模な感じ。まあこんなものですね。

修禅寺

 そして修禅寺である。

修禅寺|伊豆市修善寺|曹洞宗

修禅寺 - Wikipedia

 弘法大師が創建したと伝えられる由緒正しき寺。もともと真言宗の寺だったが鎌倉時代臨済宗に改宗して禅寺となる。1409年の火災で焼失した後曹洞宗の寺院として再興されたという。

 

 

 正面の山門には階段で上る。両側にスロープ的な坂道から境内に入ることができるがけっこう急。まあ気合で車椅子押して上ったけど、前日熱海の坂道押して歩いたせいかけっこう足にきている。

 山門に入ると正面に本堂があり、右手に社務所と宝物館がある。

 

 お参りしていつものように妻と子ども健康と幸福をお祈りさせてもらう。それから御朱印をいただき、隣の宝物館へ。入ると天井には川端龍子による龍の大天井画がある。
龍子の天井画は浅草寺のものが有名だが、あちらは彩色で色鮮やか。たしか去年の夏に経年劣化で垂れ下がってしまったと話題になっていたが、補修はされたのだろうか。

 修禅寺の龍子はこんな感じである。

 

 その他には大観や安田靫彦の絵もあった。

《十一面観音菩薩図》 (安田靫彦

 

 修禅寺、宝物館を見学してほぼ観光は終了。石段脇の土産物屋でわさびソフトなるものを食す。

 

 まあ普通の濃いめのバニラソフトになぜかわさびが添えてある。それをスプーンでこねて食べるといい塩梅に甘いけど、ピリっとくるというものらしい。まあ普通に美味いけど別にあえてわさびはいらないかもと思ったけど、まあそれは置いておく。

 

 帰りは来た道をそのまま戻って伊東の宿へ。