志摩スペイン村 (12月8日)

志摩スペイン村

 神宮美術館、伊勢神宮外宮と回ってから、妻のリクエストで志摩スペイン村に行くことにした。ここには多分2~3回来ているはずなのだが、ここ最近は来ていない。多分10数年ぶりくらいになるだろうか。

 最初に来たときよりもかなり施設的には充実しているみたい。特に絶叫系のジェットコースターなど若者向けの施設ができている。こっちはもともとそういう絶叫系は苦手なので縁がないのだが。妻は病気になる前はけっこうジェットコースターとか好きだったし、今でも私よりは全然普通に乗れる。フリーフォール系、例えばディズニーのタワー・オブ・テラーとかも大丈夫。

 私はというとできればパスしたい、どうしても乗るときは目をつぶってひたすら耐えるみたい。間違ってジェットコースターなんかに乗った時は、ひたすら「俺が悪かった」と叫んでいるみたい。昔、子どもに「パパ、うるさかった」と言われたこともあったか。

https://www.parque-net.com/ (閲覧:2023年12月17日)

志摩スペイン村 - Wikipedia  (閲覧:2023年12月17日)

 スペイン村は以前同様のスペイン風の建物や城といった部分と遊園地ゾーンが分かれている。昔来たときは遊園地部分あったのかどうかあまり記憶にない。

 入ったのは2時を少し回ったあたり。閉園は5時なので正味3時間弱。あとで確認するとショーやパレードも12月は中止しているという。それでいて入場料5400円はどうか。まあいいか、観光だからと。あまり考えないようにする。

 ここのスペイン風の街並みや建物、お城などはそれなりに風情があるというか、まあまあ異国情緒があって楽しい。ただしあのキャラクター群はちょっと微妙。これはもうずっと思っていたりする。ドン・キホーテがイヌで、ダルシネアがネコでというのが。まあいいか。

 

 スペイン風の街並み、建物、石畳の通りなどは雰囲気もあって楽しい。妻もけっこう気に入っている。もっとも昔の記憶として、このへんはだいたい覚えているのだが、妻はまったく記憶にないという。やっぱり病気のせいとかもあるのだろうか。


 園内はというと、エントランスを抜けると両側に土産物屋があるエスパーニャ通りへ。そこから開けたシベレス広場へ、さらに建物に囲まれた中庭のマヨール広場へと続く。しかしそこからはずっと海の方へとなだらかに下っていく。これって行はよいよい、帰りは怖いのあれだ。車いすだと帰りはけっこうしんどい思いをするなあと、ささやかな危惧というか、まあそんなことを思いつつ行く。

 

 

 

 

 

 

バリアフリーエスカレーター

 ハビエル城博物館とコロンブス広場の間には太陽の洞窟という施設がある。エスカレーターと階段で洞窟を下るようになっている。エスカレーターは車いす利用可能との表記があり、インターホンで係を呼び出してほしいという注意書きがある。いったいどんなものかと思いインターホンを押すと、「係の者が行きますのでしばらくお待ちください」と案内される。しかしそこからなかなか係の人がこない。

 5分くらい待ってようやく係の人が来る。そしてどうするかというと、一度エスカレーターを全部止めて、車いすエスカレーターに固定する。エスカレーターの一部が下がって車いすが斜めにならないように固定されのだ。そのセッティングに数分、その間他のお客が来ると、係の人は階段を利用くださいという。ようは車いす利用者一人がエスカレーターを専有するのだ。これはちょっと無理があるなとは正直思った。

 たまたまというか、ウィークデイの午後で比較的閑散としていたからなんとかなるけど、これ土日とかでお客さんが多いときにやったら、けっこうブーイングというかいろいろあるなと。しかしバリアフリーというか車いす利用者の便宜を図るためには、ここまでするのかという思いをもちつつも、これはちょっとなと思ったり。けっこう車いす利用者の心理的負担も大きいかもしれない。エスカレーターを一度止めて、車いす利用者専用にしてしまうのだから。

 

 

 その後はというと、この太陽の洞窟には戻らずに、サンタクルス通りの石畳の坂道を車いすを押して上った。正直、けっこうきつかったけど、もう一度エスカレーターを専有するのはちょっと気が引けた。まあ坂道を車いす押してというのはいろいろなところで経験しているからなんとかなったけど、だんだんと年齢的にきつくなってくるか。

 あとでバリアフリー情報とかを見ると、志摩スペイン村車いすでの回り方は、時計回りで進むのがベターとある。ようはサンタクルス通りの坂道を下って、帰りにエスカレーターを利用して上ってくるということのようだ。やっぱりこういうのは事前に学習しないといけないなと思ったり。もっとも次にここを訪れるかどうかは判らないけど。

志摩スペイン村パルケエスパーニャ|観光バリアフリー情報|伊勢志摩バリアフリーツアーセンター (閲覧:2023年12月17日)

懐かしい写真

 スペイン村に最初に行ったのはいつだったか。いろいろ思い起こすと25年前にさかのぼる。子どもが生まれてまもなく9ヶ月、そろそろ遠出のお泊りもいけるかと、やはり健保で宿が取れたので行ったときだ。それで昔の写真をひっくり返したら、ちゃんと当時の写真が残っていた。当然銀塩フィルムである。試しに何枚かをスキャンしてみた。建物とかはほとんど今と変わらない。ただし写っている人物の変化が。

 妻とその写真を見ながら、今となってはほとんど詐欺みたいなものだと笑いあったりもした。自分は40代前半、妻は30代半ば、そして子どもは9ヶ月のかわいい赤ちゃんだ。20世紀もあと数年で終わりという時期のこと。

 

 

 

 

 

 

 パレードに出演している外国人キャストに抱きかかえられてご満悦? いやこの後たしか大泣きしたような記憶がある。

 

 

 やはりここは小さい子どもを連れて来るところだなと思う。

 そして老人は昔の良き思い出を蘇らせるために訪れる、そういう場所なのかもしれないね。