旅行代理店選び

車椅子の妻を連れての海外旅行を思い立ったときに最初にしたことは、どんなパッケージ・ツアーがあるかとか、身障者向けの旅行企画とかを行っている旅行代理店とかがあるかどうかというもの。
妻の海外へ行きたいという要望にあわせて、なんとなく下調べめいた感じで調べ始めたのが5月の連休明けくらいの時期。まとめて休みがとれる時期は限られるので、当初はお盆休みという一番割高かつ海外旅行客が集中する時期で検討してみた。といってもやったのはネットで検索したり、旅行代理店の店頭で旅行のパンフレットを集めたりとかそんなことだけだったけど。
ネットではキーワードとして「海外旅行 車椅子」とか「海外旅行 バリアフリー」とかで検索してみた。するとだいたい最初にヒットするのがここらあたり。
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ここで紹介されるサイトを一通りあたってみたけど、国内旅行中心だったり、海外旅行でもどうもしっくりこないパッケージだったりした。例えば「エジプトバリアフリーの旅」とか「世界遺産を巡る〜」みたいなものとか。
こっちがイメージしていたのは、妻が車椅子生活者になって初めての海外旅行だから、出来るだけストレスのなく行ける場所。そうなるとハワイとか限定されることが多い。私の希望としては、出来ればアメリカ本国がいい。一度だけ東方面に行ったことがあるので可能ならば西海岸で。娘はとにかくディズニーランドがあればどこでもOK。
そこで同じ検索内容で次にヒットしたのが、格安旅行で有名なエイチ・アイ・エスのこのサイト。
http://www.his-j.com/tyo/barrierfree/barrierfree_index.htm:TITLE
障害者向けの専任デスクを設けているということなので、メールでアメリカ西海岸でいいツアーパッケージがないかどうかのリクエストを出してみた。するとすぐに連絡がありCiaoのアメリカツアーのパンフレットと「お体が不自由な方へ」という小冊子を送ってきた。そこでさらっと目を通すと、Ciaoというのは個人旅行向けに航空券とホテルがセットになった格安パッケージで、これにいろいろ身障者としてのリクエストを出すと出来る限り(あくまで出来る限りなんだが)調整してくれるというもの。
Ciaoのパンフレットでアメリカツアーのパンフレットを見ると、西海岸から東海岸まで沢山のパッケージがある。まあ万人向けのパンフだから当たり前といってしまえばそれまでだけど。
「お体が不自由な方へ」の小冊子ではだいたいこんな内容の案内から始まっている。

バリアフリートラベルデスク 取り扱い旅行商品
1.「Ciao(チャオ)/H.I.S海外個人旅行商品」
H.I.Sで大変ご好評いただいている人気ブランド「Ciao(チャオ)」商品に、車いすをご利用の方などにも、安心・快適にご参加いただけるようにお客様の運動機能等のお身体の具合や誤使用の福祉用具等をお伺いしながら、お手配やご予約を承ります。コースによっては、承ることができない商品や特典、追加手配(有料)をお願いすることもございますので予めご了承をいただきますよう宜しくお願いいたします。

このCiaoの他にも「海外格安航空券&ホテル」お申し込みサポートや添乗員同行バリアフリー海外旅行(オリジナル旅行商品)とかの案内もあるのだが、添乗員付きツアーは実はあまり商品化されていないようだった。
さらにCiaoの申し込みサポートということでこういう案内がパンフレットが記載されている。

■おすすめポイント
1.H.I.Sデスク専任スタッフがご案内しますので、お申し込みがスムーズです。
2.当社オリジナルお伺い書『ひるそるシート』(主に肢体不自由の方、内部障がいの方等が対象です)のご記入により、2回目以降のお申し込み時に再度お伺いすることがありません。
3.車いす対応客室をご希望される方は、事前に確約をいたします。(一部地域、ホテルにおいて確約できない場合がありますので、予めご了承ください。)
4.ホテル・空港間の送迎または、観光において専用車またはリフト付車両を手配致します。別途、料金がかかります。
※各地域にょって料金が異なりますので、詳しくはご相談ください。(手配は一部地域を除く)

まあこういった内容で、我々も実際に申し込む際にはお伺い書の『ひるそらシート』なるものに、やれ利用する車椅子のサイズとかをこと細かく記入して提出した。
エイチ・アイ・エスが各安パッケージでけっこう有名であること、まあそこそこに大手代理店であることくらいは知っていたので、そこが一応身障者向けに専任デスクを設けているということで、申し込むならここなんだろうな思った。実際、その他のJTBとか近畿ツーリストとかでそういう身障者向けの窓口を設けているのかどうか、まあ詳しく聞いてみればあるのかもしれないが、少なくともネットで調べる限りではヒットしなかった。
実際にエイチ・アイ・エスのパッケージCaioを利用してみて、確かに事前に航空会社に車椅子利用の連絡は行き届いていたし、ホテルもバリアフリー対応の部屋をセッティングしてもらえたりときちんと便宜を計ってもらった部分も多かった。
ただしもともとCaioといういパッケージは個人旅行向けの商品で、基本的に現地では自由行動になる。誰かが書いていたけど、ようは放置プレイなわけ。他人と気兼ねしないで楽しめる旅行ではあるけど、自己責任が原則なので旅慣れていない、まして語学力ゼロの我々からするとけっこうしんどい目にあったようにも思う。
旅行から帰ってきてからCaioのことを少し調べてみたりもした。するとこのパッケージのことをうまくまとめてあるサイトとかもあったりもする。まあ後の祭りなんだけどね。
http://www.tavinavi.com/tour.html:TITLE

フリーが満喫できるチャオですが、残念ながらこんな方にはオススメできません。
  ■海外旅行がはじめてという方
  ■英会話に自信のない方
旅行中は、少なからず英語を話す必要がでてきます。英語が苦手な人にとっては、かえってストレスに感じるかもしれませんので、添乗員付きのツアーが無難でしょう。

実際この方が書かれているとおりで我々のような車椅子アンド海外旅行初心者という部分ではやっぱり敷居が少し高かったかなとも思った。とはいえ旅の恥はかきすてでもないけど、小さな失敗を重ねて次に活かすみたいな部分もあるし、まあ結果オーライでもあったかなと思う。