神宮美術館 (12月8日)

 

神宮の博物館  (閲覧:2023年12月16日)

 この美術館を訪れるのは2年ぶりくらいになるだろうか。倭姫文化の森の苑地内にある。とにかく周囲の環境、ゆったりとした建物内、すべてが素晴らしい。式年遷宮ごとに伊勢神宮に奉納された作品を展示するだけあって、日本画、洋画、工芸品、書などが中心で、いわゆる問題作とか現代アート、中小作品などはない。そういう意味では肩ひじ張らないで鑑賞することができる。

 前回もそうだがウィークデイの午前中だと、ほとんど観覧客もいない。前回は完全に妻と私二人の貸し切り状態だったが、今回も自分たち以外に三人くらいいただろうか。こんなんでいいのかと思わないでもない。

 今回は最初の一室で「令和4年度奉納 神宮式年遷宮奉賛美術品展」が開かれていた。土屋禮一の屛風画など興味深いものもあった。その分、常設展示は二室だけだったためか、前回よりも少ない感じだった。前回はそれこそ、大観あり、小倉遊亀あり、片岡球子ありで、さらに自分はよく知らないがいずれも大家による琴線に触れるような作品が多数展示してあった。

神宮美術館・徴古館 - トムジィの日常雑記

 今回はというとよく知らないし、ぐっとくるような作品は少なかった。府中市美術館などで見慣れた牛島憲之の作品があってちょっとうれしかった。

《夕凪》 牛島憲之  61.0×121.5

 

 この美術館は周囲の環境及と美術館の左から裏にかけての庭園が美しい。建物は大江宏の設計だが建物自体が周囲の庭園と融合したインスタレーションみたいな雰囲気もある。館内の廊下はガラス張りになっていて庭園が見渡せる。終わりかけの四季桜がガラス超しに美しく咲いていた。