湯河原美術館 (6月17日)

 旅行の最終日、伊東から湯河原に戻り立ち寄ったのが町立湯河原美術館

 ここには前に一度、たしか2021年に訪れている。

 竹内栖鳳が別荘として使っていた旅館天野屋の別館を改築したものと聞いている。天野屋はすでに廃業していて、本館はリゾート会社に買い取られて会員制ホテルになっているとも。

 そのため竹内栖鳳の作品はメインで所蔵されている他、地元所縁の画家の作品も展示されている。今回も多分、栖鳳の所蔵作品の中でも目玉的作品でもある金屏風六曲一双の《喜雀》が展示されていた。

《喜雀》部分

 

 さらに現代日本画家の第一人者である平松礼二の作品を展示する平松礼二館も併設されている。平松礼二安井曾太郎、杉山寧、高山辰雄らの後をついで雑誌『文藝春秋』の表紙絵を長く担当したことでも知られている。モネの睡蓮に影響されて、それを装飾的日本画にアレンジした作品などもあるが、時代やテーマによって作風が大きく変わるような気がする。

 この平松礼二館に展示されている作品はというと、加山又造をより豪華絢爛にしたような、なんていうか現代の琳派みたいな感じの装飾画が多いような感じがしている。

 

 この美術館に併設されているカフェは地元の豆腐・湯葉の専門店「湯河原十二庵」がプロデュースしている。前回も利用して妻がえらく気に入っていたので、今回も昼食をここで食べた。妻は前回と同様に「豆乳スープセット」を頼んだのだが、自分は物珍しさもあって「がんもサンドセット」なるものを頼んだ。

 

 やや判りずらいがサンドイッチの一番真ん中の白い部分がガンモである。手前のサンドイッチはBLT=ベーコン・レタス・トマトならぬGLT=ガンモ・レタス・トマトだそうな。まあウリにしている豆腐類なのでガンモもけっこう美味しいことは美味しい。なんとなくヘルシーな感じもするしいいとは思うけど、肉好きな人には物足りないかも。

 

 その他では企画展として現代作家展vol.3 横井山 泰展 「あたかもよし」 が開催されていた。初めて知る作家さんなのでよく判らないけど、まあまあ面白いなとは思った。