試験が終わった

 4月から始めた通信教育の大学にも一応試験がある。科目はビデオ授業を視聴するタイプとテキストを読み進めてレポートを提出するタイプの二つ。ビデオ授業の方は、3分程度の短いビデオ授業がテキストの一章ごとにだいたい5本くらいあり、視聴が終わるごとに簡単な小テストを受けて次の章に進む。すべてのビデオ(だいたい45本)を視聴したらレポートを提出して単位認定ということになっている。

 ただし授業の期間は通年のものと年4回のうち2回の開講となっているものに分かれている。例えば春季と秋季、夏季と冬季などだ。そうなると視聴期間は2ヶ月となる。今回受講したものだと、ビデオ授業視聴期間が4月、5月で6月初旬の一週間でレポートを提出となる。そうなると一回の視聴は数分でもけっこうタイトな受講スケジュールとなる。例えば西洋美術史1だと、二ヶ月間で古代ギリシア・ローマからルネサンス盛期までを外観しなければならない。

 内容が面白ければ、もう少し余裕をもって受講したくなるところだが、とにかくビデオ見て、テキスト読んでということで駆け足になる。なにか単位取るためにタイトに詰め込むことになる。また自分にとってあまり興味の範囲外であるデザイン論だのはとにかくこなすことだけが目的化されてしまう。

 またテキスト独習してレポート提出するだけの授業はというと、2ヶ月間で200ページくらいのテキストを読み、課題レポートを提出する。そのうえでウェブ上でテストを受ける。テストは事前に論述問題が5~6問発表されていて、そのうちの1問をウェブ上で1時間という時間内で800字~1200字くらい論述するということになる。その論述問題がまたけっこう曖昧なものが多く、回答を用意するのけっこうしんどかったりする。

 入学してからまだ数ヶ月で受講や学習のペースをうまくつかめないまま始めてしまったということもある。正直どう学習したらいいのかも判らないまま無手勝で進めている。学習という意味でいえば、40年のブランクがあるのだからこれはまあ致し方ないかとも思う。

 まあ途中から、単位取得はどうでもいいかと早々に割り切ることにした部分もある。とりあえずせっかく金払って受講しているので、一応レポートは出来るだけ提出して試験も受ける。でも、自分の興味のあるものは再度テキストを読み直したり、ビデオ視聴したりと繰り返してみようかとも思っている。

 3年次編入で最短で2年で卒業を目指すということなのだが、今さら新たに大学卒業の肩書などある意味どうでもいいかとも思っている。一応、遠い遠い昔のことにはなるが、法学士様ではあるのだから。

 年も年なので、新しい情報を取得して受容するのはけっこうシンドクなってきている。それでもまだある種の知的興味というか好奇心があるうち、多分せいぜいあと4~5年のことだと思うが、その間にせいぜい自分の関心ある分野での受講をすすめようと思っている。7月から始まる西洋美術史2は、ルネサンス以降というある意味自分の一番興味のあるところになる。同時に近世、近代の日本美術史も受講しようと思っている。それを思うとちょっと楽しみではある。

 とはいえとりあえずレポートも試験も一段落したという感じだ。7月からの夏季講義が始まるまでは余裕がある。学生の頃、中間試験や期末試験が終わると、なんとなく開放感とかがあった。今はちょっとそういう気分になっている。