岐阜城にも行く (10月9日)

 最終日、京都の宿を出て速攻で岐阜を目指すことにした。最初は京都で美術館とも思ったのだが、9月に京都市京セラ美術館で上村松園を観ているのと、現在の常設展示ではなんとなく食指が動くものが少ないことなどからパス。逆に岐阜県美術館では印象派系の企画展をやっていることなどから久々に岐阜に行くことにした。

 妻は基本、私と一緒に美術館行くので、絵を観るのは嫌いではない。最近は、彼女の方から絵を観に行こうと誘うこともある。空いている美術館だと、車椅子を自走させて自分のペースで周ることもよくある。でもやはり絵だけだと物足りないので、付加価値というか、例えばスイーツだったり、周辺の観光だったりとかがあるとより喜ばしい。

 今回も美術館の近くに観光名所はないかと宿でググってみると、美術館から15分くらいのところに金華山岐阜城があることがわかり、それを伝えると興味津々の様子。そこでまず金華山観光、その後で美術館ということにした。ただ前日の姫路城のことがあるので、観光に時間をかけると美術館が駆け足になる。まあそのときはそのときということで。

 岐阜には名神高速道路で向かうのだが、以前来た時にはなかった新しい道路も開通している。養老ICから東海環状自動車道に入りそこから終点の大野神戸ICまで行き、そこから下道を走る。まあこのへんはナビの言われるままに走っているので方向とかはまったくわからない。あとで思うとそのまま名神を進んで羽島とかそのへんのあたりで降りて北上するということも出来たのかなとか思ったり。まあ土地勘ないからいずれにしてもナビのいいなりだけど。

 京都を10時前に出て金華山には12時少し前に着いた。まず車を隣接する岐阜公園の駐車場に止めて、岐阜公園内にあるロープウェーの麓駅を目指す。駐車場付近から遠く山上には小さく岐阜城が見える。

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 係の人に聞くと山頂付近からは階段や急な坂道ばかりで車椅子を使う場所がないという。これって下田の寝姿山ロープウェーのときと同じである。しかたなく車椅子は畳んでベビーカーなどが置いてある一角に置いておく。

 ロープウェーには席がなく、乗客は吊り革につかまったりして立ったままの状態。係の人が気を利かして妻のために折り畳み椅子を用意してくれた。有難い。

金華山ロープウェー

金華山ロープウェー - Wikipedia

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 途中で見える三重塔は大正年代に建てられたもので、塔の考案は明治神宮などを設計した伊東忠太、場所の選定は岐阜に所縁のある川合玉堂が行ったといわれているとか。

岐阜公園三重塔|岐阜市公式ホームページ

 そして山頂に着くと、そこから普通の人だと徒歩10分くらいで岐阜城まで行けるのだが、妻の場合は多分その倍以上かかる。手摺のあるところは手摺につかまりながらゆっくり歩く。手摺のないところは私が手を引いていくのだが、そうするとどうしてもぐらぐらしてしまうので少し長い距離だと難しい。そこで私が前に立ち、肩に手をかけて一段ずつ登る。まあえらいこと時間をかけてゆっくりと行く。これが往復だから本当に時間がかかった。

 近くまで来ると岐阜城はこぶりだがなかなか美しく、姫路城とも遜色がない。ここが斎藤道三織田信長の城だったかと、なんとなく大昔に読んだ司馬遼太郎国盗り物語』や大河ドラマ平幹二朗高橋英樹近藤正臣火野正平のことなんかを思い出してみる。

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 木々の間から撮った岐阜城はなんとなく浮世絵版画っぽい表情。

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 城に着くと山城なので見晴らしは実にいい。蛇行して流れる長良川とその両側に広がる市街地の景色もなかなかだ。時期によっては夜景も楽しめるという話も聞いた。

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