上野美術館巡り雑感1

 昨日の東京都美術館での「ゴッホ展巡りゆく日本の夢」を観ていて、かなりの浮世絵を家具のニトリが所蔵しているのを知った。経営者の趣味なのかもしれない。創業者で現トップである似鳥昭雄氏は芸術への志向性が強いらしく、出身の北海道小樽の倉庫を利用して小樽芸術村というミュージアムも運営しているようだ。
 少し前、箱根ポーラ美術館でのピカソシャガール展では、スーツのアオキがシャガールをかなり持っていることもわかった。割と有名な作品である「アニヴァセル」もアオキ会長の個人所有であるという。

 こういうのはバブルの頃はメセナとかいわれたようなことかもしれない。あるいは創業者や経営者の良き趣味の発展系なのか、あるいは税金対策なのか。いずれにしろ国内で保存所有されているのであれば、ある種のデータ化ができるといいかもしれない。美術研究の一環として必要なようにも思うが、こういうのは税金対策の部分もあるし、盗難の危機とかにもさらされる可能性もある。さらにいえば入手ルートとかも諸々あるだろう。なかなか面に出てこないといった性格のものもあるにはあるのだろう。
 ニトリにしろアオキにしろ、美術館への貸出も行っているようなので、所蔵目録みたいなものがあると美術研究には一定の価値があるかもしれない。