反原発デモ

昨夜は久々、国会前の抗議デモに顔を出す。といっても現地に着いたのは7時45分頃。わずか15分だけの私的な抗議行動。効率悪いな〜と思いつつも、反原発に効率もくそもないかと一人つっこみを入れる。人出はこれまでに比べるとだいぶ減ってきている印象だな。真夏に比べればずいぶんと過ごしやすくなってきたのだが、反原発の熱気もやや下がってきているということも幾分かあるかもしれない。
抗議行動は全国各地に広がっているようではあるし、細々とではあっても途切れることなく拡散していくというのもアリだとは思う。8時の終了後のリーダー各の誰かの挨拶に、抗議行動が始まって六ヶ月という話があった。とりあえず続いていることを大きく評価したいと思う。昔の受験生を鼓舞するスローガンではないが、「継続は力なり」である。
しかし原発を巡る環境はというと、必ずしもいい方向にはいってはいない。大飯は再稼動されてしまったし、原子力規制委員会人事も白紙撤回にはならなかった。30年後の原発ゼロは閣議決定されず、財界を中心とした原発推進勢力の圧力により、ほとんど骨抜き状況だ。おまけに次の総選挙で政権に返り咲くであろう自民党はこれまで同様原発の維持推進をもくろんでいる。
原発運動もこれまでの日本における反体制運動と同様に、絶望的な展開を強いられることになるのかもしれない。どうせ負け戦と自嘲するいつものパターンである。それならいっそ勝ち組に乗るかと、まあその手のニヒリズムに依拠した転向がまかり通ってきたのが、たぶん半世紀以上もの連綿と続く有り様なんだろうと、そんなことも思わないでもない。
でも、多分今回に限っていえば、原発維持推進勢力が勝ち組になることはありえないのだろうとも思う。耳を閉ざし、視野をむりやり狭窄し、口にチャックして、「見ざる聞かざる言わざる」決め込んでも、フクシマの現実が必ず対峙してくる。もう避けて通るわけにはいかないのだと思う。
とりあえず「原発はあかん、もう無理や」と言い続けること、非力なオッサンが自分に課すことといったらそれくらいしかないのだろうとは思う。とにかくブツブツつぶやき続ける。今秋はこれの拡散。これできまり。