夏の恋人〜竹内まりや

昨日は達郎を聴いていたのだが、今日はなんとなくつながりといえばつながりだしと竹内まりやのCDを聴いている。けっこう持っているのだよこの人。もちろん単独インデックスだけど10枚くらいある。とにかくデビューした時のキュートな女子大生のイメージがそのまま記憶に残っているから始末に悪い。「戻っておいで、私の時間」、「ドリーム・オブ・ユー」、「SEPTEMBER」みんな覚えている。大学生のアイドルだったんですよね、この人は。まして慶応在学の才媛だったし、もう憧れの存在でした。
そんな彼女の独身時代の作品を集めたのこのアルバムです。

とはいえけっこう一ひねりしているアレンジやリミックスものもあるようで「戻っておいで、私の時間」は服部克久がスタンダード・ジャズ風にアレンジしていたりする。
しかしどれも懐かしい曲ばかりである。そんな中でなんとも郷愁を誘う60年代、いやへたすると50年代のアメリカンポップスみたいな感じの、うっとりさせるナンバーが12曲目の「夏の恋人」である。いかにも、本当にいかにもという感じのポップ・ミュージックである。イメージ的にはコニー・フランシスのポップス。映画でいえばトロイ・ドナヒュー、コニー・スティーブンス、サンドラ・ディーとか、まあそういうお気楽、アメリカン青春ラブコメ的世界の挿入曲の感じである。
提供しているのが山下達郎なのである。このときはもうつき合っていたんだろうかね。けっこうこの曲が縁でみたいなことがあったりして。
とにかく泣かせる曲である。学生アイドル的竹内まりやのイメージをまんま体現したような曲である。改めて聴いてみて、なんともうっとりさせられてしまった。ほとんど落涙ものである。もう50を遠に過ぎているというのに。
そうやって思うと山下達郎竹内まりやは、我々の世代には永遠のアイドルなのかもしれないなどと思えてくる。彼らの曲を聴いてさえいれば、いつでも、いつかのあの時代の記憶がよみがえってくるのだから。