日本代表について

期待というか予想を大きく裏切って決勝トーナメントに進んだ日本代表は、予想通りの惜敗で見事に散った。本大会前のテストマッチで良くない負け方繰り返していたから、正直予選リーグ全敗と思っていたから、無敗で決勝トーナメントに勝ち進んだのは予想外のことだった。Twitterでも話題になったように私も「岡ちゃん、ごめんね」とでも言いたくなってしまうところだ。
とはいえ、今回の展開、別の意味でいえば、やればできるんだよということの一語に尽きるのである。この戦い方、徹底した守備重視で、偶然性に依拠したワンチャンスに賭ける戦い方。弱小国が列強に伍していくにはこれしかないのである。
他の国でも徹底した守備重視で良い成績あげているところはいくらでもある。アウトサイダーの代表格でもあるニュージーランドでもイタリアと引き分けである。守備を固めたチームから点を取るのは強豪でもなかなかに難しいのである。オランダやブラジル相手であっても10回戦って5〜6回引き分けにもっていくのは可能なのである。そして残りの3〜4回は最小失点での負け。唯一1回逆に1-0で勝利する可能性もある。それもサッカーの一つなのだと思う。
日本代表はアジアでの予選段階から守備重視と速攻による得点パターンを徹底させたチーム作りをするべきだったのだと思う。やれ世界基準でのパスサッカーだのなんのと理想論の前に現実的なチーム戦術が必要だったのだと思う。
モデルとするのはアメリカあたりになるのではとも思う。そう思うと今回の躍進を素直には喜ぶことはできない部分も実はあったりもする。でも、それにしてもでき過ぎの感もあり、さらにはそれでも自国代表が本大会で勝ち進んでいくことに素直に喜びもあり。試合にのめり込み、ワンプレー、ワンプレーに一喜一憂するのである。これが代表への思い入れというものなのかもしれない。
そしてもう一つ、本田のワントップでの活躍は本当にサプライズだったかな。前線できちんとボールキープができれば攻撃の形が少なからずできるのである。それがこれまでの日本のFWには徹底的に欠けていたのである。にわかFWの彼がきちんと対応していることに、そのタレントぶりには正直感服した部分もあった。
前線でのFWの動き出しと一定のキープ力があれば、サッカーの形になるのである。そして偶然性、蓋然性に支配された得点の確率も増すのである。彼の2得点1アシストは勲章ものだとは思う