日光江戸村は意外と面白い

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日曜日はほぼ一日、江戸村で過ごした。前回よりも楽しめた。メインで観た芝居がいずれも喜劇仕掛けでこれに妙にはまった。娘もげらげら笑い転げるようにして観ていた。演目は伝統劇場両国座が「彦左と一心太助」、北町奉行所が「夜空に咲いた花吹雪」。いずれも軽妙にして一種下種っぽい笑いに溢れていた楽しい。楽屋落ちのネタありアドリブありである。
きちんと芝居を観てみると役者さんの演技もとてもしっかりしている。特に両国座で一心太助を演じ、北町奉行所で悪徳商人秋田屋を演じた役者が最高だと思った。ぐぐってみると田中宏昌という方で、江戸村劇団の座長なのだとか。芝居の中でもアドリブで「私は実は部長ですから」とのたまっていた。この人は他にも路上ライブ「東下り行列」では行列先頭の奴をやってました。ちょっとピンボケだけどこういう役者さん。

この北町奉行所という演目はお白洲をコの字型に客席がとりまく。一番前で観ていると役者の芝居によっては小石がとんでくるくらい近くでお芝居やっている。これがまたいい。芝居は基本的には遠山の金さんモノなんだけど、とにかくアドリブギャグの連発で爆笑。田中座長は相手役の役者さんの容貌をいろんなものに喩えたりする。今回は「カブト虫みたいな顔」とか言っていた。これには他の演じている役者さんも笑い堪えるのに必死な感じだった。とどめには相手役の役者の私生活ネタまで暴露するわでこれも大うけだった。
日光江戸村は今回で二度目である。入場料4500円はひるむこと多くこれまでは敬遠していた。前回初めて、それこそ妻の身障割引もあるからと初めて入ってみて、まあそこそこ面白いけど、リピーターにはならないだろうなくらいの感想だった。今回そのへんの考えが変わった。30〜40分のお芝居を一日に何本も観れるのである。しかもそのお芝居がそこそこの質を保っている。それを思うと日光という観光地での4500円はそれほど割高ではないのかもしれない。まあそんな感想なわけだ。
実際この手の芝居、軽演劇っていうのだろうか、きちんと小屋で観たりすればそれなりの金もかかるだろう。日光で一応テーマパークで、そこそこのお芝居楽しめて、そのお芝居がけっこう面白いとくれば、これはこれで楽しいかなということ。
なんか少しだけリピーターになりそうな予感がないわけではないな。けっこうこういうのも実は加齢によるところもあるのかな。時代劇の小芝居なんて昔はほとんど興味なかったからな。後なんとなくだけど、江戸村の芝居もどんどん笑いを取り入れているようにも思える。お涙ちょうだい系の人情話よりもお笑いみたいな感じかな。そういえば以前来た時は両国座の演目はたしか国定忠治だったようにも思う。あれはまったく笑いがなかったっけ。
気になるのは江戸村の経営でもある。一時は閉園寸前とも言われていたのだが、現在はどうなのだろう。行ったのが日曜日だったのでそこそこ人は入っていたけど、大入りというわけでもなかった。そういえば数週間前だったかアエラの記事の中で日光江戸村が海外観光客の誘致で経営が好転しているみたいなことが書いてあった。aera-net.jp
いわれてみるとけっこうアジア系の観光客とかを目にした。なるほどなとも思った次第である。