「HOME 愛しの座敷わらし」

最近観た映画の中から。これは本当に良くできたホームドラマだと思う。ご都合主義的なお話だと軽くいなされそうだが、少なくともハートウォーミングな良くできた現代の御伽噺ではある。それが古い座敷わらしの民間伝承とうまいことはまっている。
この映画を観るきっかけはやはり、この映画の舞台となった遠野ふるさと村に行ったことにもよるんだろうなとも思う。そうじゃなければこの手の邦画DVDは借りてこなかったようにも思う。
遠野ふるさと村の曲がり家という古屋はこんな感じである。



この映画の感想は断片的だけどtwitterした内容をそのまま引用。

「HOME愛しの座敷わらし」TSUTAYAで借りてきて観た。別に遠野ふるさと村に行ったからということもないのだが。まったく期待せずに観たのだが、予想外にいい出来のハートウォーミングなホームコメディ。芸達者な役者さんばかりなのだが、特に安田成美が良かった。
「HOME愛しの座敷わらし」の良さは、たぶん現実にはありそうもない、理想的な家族像みたいなものをストレートに描いているからだろうか。そこに親和的になれるかどうかでこの映画の評価は決まる。
良き映画、良き文学の個人的な法則、「人が誰も死なない」「男と女が寝ない」。現実的には人は様々に日々死んでいく。ほうっておいても男と女はまぐわる。そんなもの改めて観たくもないし、読みたくもないし、そういうものでカタルシスなど得たくない。というわけで「HOME」はいい映画だった。
「HOME」に出ている高橋愛という美少女。どこかで観たことがあると思ったが、「告白」に出ていた娘だったか。この娘は大成しそうな予感がする。AKBのセンターやっていた娘をよりソリッドにしたような感じだな。

大人の役者はみな本当に芸達者揃いである。水谷豊も草笛光子もいい、脇を固める俳優が何気に豪華だ。飯島直子高島礼子石橋蓮司段田安則佐々木すみ江梅沢富美男。おまけにたぶん特別出演なんだろうが宇津井健なんかも顔をのぞかせる。でもこの映画の主演はある意味、子役の濱田龍臣と座敷わらし役の岡部珠奈の二人ということになるのかもしれない。特に座敷わらし役の子は独特の可愛らしさがあるな。
まあ、子役はうまいことハマるもう大人の俳優がどんなに熱演してもたいていかてない。そういうものかもしれない。それでもあえて言わせてもらえば、この映画のヒロインたる安田成美は本当にいい味だしているし、えらく魅力的だった。
あと反抗期の娘役の高橋愛はこの先が期待できそうだ。AKBがうんぬんは、別のいいかたをすれば「エッジの効いたあっちゃん、的な」みたいな感じである。