スティーブン・ビショップ

On and on: the Hits of
三芳のウニクス内にTUTAYAが入った。早速行って見るとけっこう品揃えがいい。私の琴線に触れるアルバムがけっこう揃っていた。例えばマイルス・ディヴィスの主要アルバムがほとんどある。ジョニ・ミッチェルの60年代〜70年代のアルバムも。なんかしばらくは時間見つけては通いそうだ。
今回もスティーブン・ビショップ、ブレッド、ブラッド・スウェット&ティヤーズのそれぞれベスト盤。さらにボブ・ディランのバンドとやったライブ盤などを借りてきた。みんな10代から20代前半にかけて愛聴したものばかりだ。
さてスティーブン・ビショップだ。AOR系のシンガー、ソング・ライターという位置付けがされる人なんだろう。音楽的には典型的なウェスト・コースト系サウンドなのだろう。アコースティック・ギターをバックに繊細な優しい歌声。ネッド・ドヘニーなんかと同系統にあるのだろう。それでいて都会的なセンスを感じさせる。私の一番はまる音楽系統の一つでもあるわけだ。
映画音楽の主題歌も幾つか手がけている。このベスト盤でも「SOMEWHERE INBETWEEN」(「チャイナ・シンドローム」)、「ONLY LOVE」(「ミスター・アーサー」)「IT MIGHT BE YOU」(「トッツィー」)などが収録されている。みんなどこかでよく聴いたものばかりだな。
ビショップを意識して聴くようになったのは、古い友人の一人I君の影響だな。彼の音楽趣味からは多大な影響を受けていると思うよ。25年以上前のことだけど、彼からはこのスティーブン・ビショップにしろ、オーリアンズ、スティーブ・ミラー・バンドなどウェスト・コースト系のアルバムをよく貸してもらった。そしてはまった。自分でもけっこう集めたものだ。ビショップのテープなんかも車でかけながらドライブしたものだ。三浦あたり、そう海とかいく時には必ず必備していたな。
このアルバムでも表題作の「ON AND ON」はビショップの代表作かつ最も有名な曲だな。緩やかなテンポの心地良い曲。失恋で落ち込んでいるけど、なんとかやっていかなきゃみたいなそんな歌詞だと思う。

On and on
I just keep on trying
And I smile
When I feel like dying
On and on...

ずっと ずっと
頑張っていかなくちゃ
微笑みを忘れずにね
たとえ死にそうな気分だとしても
ずっと ずっと・・・・

この他ではアップ・テンポの曲がいいな。「SAVE IT FOR A RAINY DAY」「EVERYBODY NEEDS LOVE」「SOMEWHERE INBETWEEN」なんかだ。「EVERYBODY NEEDS LOVE」は最高だな。アップ・テンポで気持ちがいい。イントロはなんか「太陽に吼えろ」のイントロ、井上尭之みたいな感じだ。クレジットをみるとギターはマイケル・センベロ、レイ・パーカー・Jrとある。マイケル・センベロって、あの「フラッシュ・ダンス」の挿入曲で大ヒットした「マニアック」の人か。イントロはレイ・パーカーというよりたぶんこの人だろうなと勝手に断定。なんとなくだけど。
 各曲の参加メンバーは多彩だ。「SAVE IT FOR A RAINY DAY」ではエリック・クラプトンが参加している。バッキング・ヴォーカルはなんとあのチャカ・カーンだ。圧巻は「LITTLE ITALY」だ。アコースティック・ギターのデュオはビショップとラリー・カールトン。このギターデュオは素晴らしいな。ここではチャカ・カーンもソロをとっている。推測だけど、ビショップはひょっとしたらイタリー系なんじゃないのかな。この曲には彼の出自への思い入れが感じられる。そんな曲だ。この曲を聴いていると、映画「月の輝く夜に」を連想するな。シェールがオスカーを取ったコメディだ。イタリア移民の社会が微笑ましく描かれていた。ひょっとしてビショップもこういう出自の持ち主なんじゃないかなどと勝手に考えてしまう。それくらい物語を連想できる名曲なのが「LITTLE ITALY」だ。

Aw,they're dancing in the streets
In Little Italy

リトル・イタリーでは
誰もが通りで踊っているのさ

それにしてもずっと疑問に思うのだけど、STEPHEN BISHOPのSTEPHENの日本語表記はスティーブンなのかステファンなのかということ。ずっとスティーブンと耳にしてきたし、アルバムのカタカナ表記もそうなんだが、英語をそのまま読むとどうしてもステファンだよな。同じことがスティーブン・スティルスなんかにもあるんだけど、これってどっちが正しいんだろう。