サンシャイン国際水族館へ行く

 せめて一日くらい娘に普通の正月、普通の休みを味あわせたいと思っていたものだから、前々から3日は病院通いをやめて娘を遊ばせる予定だった。そのため28日から昨日までの六日間も皆勤賞で病院通いも続けた。妻には前々からそのことを言ってあったが、昨日念押しすると、それでも夜遅くでもこれたら来てねという。明日はパスだよと再度念押し。
 娘が喜びそうなところは考えると、やっぱりディズニー・ランドということになるので、そのつもりではいたが、さすがに正月三が日のTDLはちょっとな〜と引く部分もあった。たぶん空恐ろしいくらいの人出なんではないだろうか。で、候補の二番手としてはサンリオ・ピューローランド。ミッキーの次はキティちゃんとか思っていたのだが、昨日娘にどこに行きたいと聞きいくつか候補をあげていった。その中で水族館というと、「水族館でいいよ」と乗ってきた。池袋のサンシャインなら電車で一本、近いし安いしというわけで即決した。ディズニー・ランドのほうがいいんじゃないのかと念のため確認すると、「ディズニーのほうがいいけど、水族館でもいいよ」と言う。親バカだけど、いい娘を持ったもんだよ。
 というわけでTDLなら6時起きを覚悟してたけど、けっこう遅寝もできた。11時頃に家を出て近所の神社に初詣して妻の回復を二人で祈りふじみ野駅に向かった。サンシャイン水族館はもう何度も家族三人で行っているし、私と娘の二人だけでもこれまでに何回か行ったことがあるから娘としては勝手知ったる場所だ。サンシャインの地下街もあるディズニーストアやトイザラス、また様々なアクセサリー屋さんとかグッズ屋さんは大好きだから遊ぶのに絶好の場所だ。昼の1時頃から夜の8時過ぎまで遊んだ。
 水族館ではお決まりのアシカショーも見たし、娘のお気に入りの2Fにある熱帯雨林コーナーも堪能した。回遊層では吉本の若手芸人による水中漫才とかをやっていた。ようは芸人さんがアクアラングしょって、なぜかスーツ姿で水中漫才をやるという代物。だれだい、こういうおバカな企画たてたのは。人だかりはすごかったけど、これはもう端からパス、パスっていう感じ。娘もあんまり興味を持っていなかった。水族館の後は、入り口脇に特設された戌年にちなんだわんタッチ広場inサンシャインという特設コーナーでワンチャンをお触りしてなごんだ。しかしここ、狭いスペースに人、人、人。人の間を小型犬がすり抜けたり、大型犬のセントバーナードが寝ていたりというすごい空間だった。たくさんの人に触られ、撫でられ、子ども達に追い掛け回される犬たち。さぞやすごいストレスだろうなと想像した。
 その後は展望台にあがり東京の夜景を眺めた。展望台の一角でハコイヌというダンボールでできた犬の展覧会をやっていた。なにやら郷愁をさそうペーソスに満ちたダンボール製の犬の話らしいのだが、なにか異空間、亜空間を思わせるものがあった。娘はかなり気に入った様子で、ブランコに乗ったハコイヌの後ろにずっと留まっていた。
 展望台を降りてからはお決まりのディズニー・ストア。実は水族館の前にも最初にここに寄っている。それからジブリのグッズ屋さんへ寄り、最後にトイザラスで締めた。遅い夕食は娘と二人で池袋に出た時の定番である回転寿司屋に直行。ふじみ野に着いたのはなんだかんだと10時過ぎだった。
 電車の中で娘に本当はやっぱりディズニーランドに行きたかったんじゃないのかと尋ねると娘はこんな風に話した。
「いいよ、ディズニーランドは。ママが治ったら三人で行きたいから」
 なんとも泣かせる言葉だ。その後に続けて、
「でもやっぱりプーさんのところ(ハニー・ハント)に行きたいな。でも、ママはプーさんとか一緒に乗れないよね。あとジェット・コースターとかも」
「そうだな、ママは車椅子だから乗り物とかは駄目かもしれないね。でもミッキーのレビューとか魅惑のチキチータとか、ああいう劇場みたいなものは大丈夫だよ。それに車椅子の人は優先してくれるらしいよ」
 娘は小さいなりに母親の状況をけっこう把握しているんだなとも思った。それでもこうして父と二人で遊びに行くのではなく、家族三人でのお出かけを望んでいる。なんとかそういう日々がまた訪れることを願わざるを得ない。
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