脳梗塞について

 アマゾンで脳梗塞関係の本を2冊購入。
 『栗本慎一郎脳梗塞になったらあなたはどうする』(たちばな出版)
栗本慎一郎の脳梗塞になったらあなたはどうする―予防・闘病・完全復活のガイド
 『脳梗塞 最新医療&リハビリガイド』(双葉社
脳梗塞―最新治療&リハビリガイド (聖路加国際病院健康講座)
 まだ読み始めだからなんともいえない。でも妻がこうなった以上、ある程度の理論武装は必要だと思った。特にリハビリについての知識は今後いろいろな意味で必要になるだろう。あと、妻がもう少し回復してリハビリが本格化してきたら、自身の現実と今後の可能性について考えてもらいたので、最適な脳梗塞〜リハビリ関連の本を読ませたいと思っている。そのためにまず自分が読んでみようというところか。
 脳梗塞の種類については、すでにウェブサイトとかでもいろいろ仕入れていたが、改めてこの二冊の本で確認した。

 脳の中のこれ以上枝分かれしない細い動脈が詰まっておきる小梗塞で日本人に最も多い。たいていは軽症であるが、たまたまピンポイントで大事な場所に発生すれば麻痺などの症状が強くでる。

 脳の中の比較的太い動脈が動脈硬化を起こし、内腔が狭くなってその部分に血栓ができて詰まることで発生する梗塞。長い年月の間に動脈の内壁にコレストロールなどが付着し、粥状のコブ(粥腫=じゃくしゅ)ができる。血管の内膜が厚くなり、内腔が狭くなるこの変化をアテローム硬化(粥状硬化)という。動脈硬化のほとんどがこのアテローム硬化。
 この狭くなった血管の血流は悪くなり、遂に滞った血液が血栓として固まり血管を塞ぐ。これあアテローム血栓性梗塞。どの動脈が詰まるかによって症状が異なる。
1.内頚動脈が詰まる
 症状は無症状から2〜3日で死に至るものまで異なる。大きな梗塞の場合は混迷・半昏睡など意識障害や運動・感覚障害も起きる。左脳をやられると失語症の可能性もある。軽度の場合片側の手足の麻痺などがでる。
2.前大脳動脈が詰まる
 前頭葉が侵されれば精神機能障害になる可能性もある。記憶喪失、うつ状態、時間・空がわからなくなるなど。
3.中大脳動脈が詰まる
 この領域の梗塞は発生頻度が非常に高く、全体の70〜80%を占めると言われている。片麻痺失語症、知覚障害などが現われる。
4.後大脳動脈が詰まる
 この領域での梗塞の特徴はどちらの目で見ても同じ側の視野の半分が欠ける症状がでる。
5.椎骨・脳底動脈が詰まる
 脳梗塞でもっとも重症で死に至ることもある。重症の場合は片麻痺は両側麻痺に移行し、ほとんど場合意識障害がでる。

  • 心原性脳塞栓症

 心臓にできた血栓が動脈を通って脳に流れ込み、細くなる血管のどこかで詰まる。原因の大半は心臓疾患、心房細動という不整脈とされている。ほとんどの場合突破的低に発症し、症状も数秒から数分で頂点に達する。心臓の血栓から剥がれた血塊は血流に乗って脳の中の分岐点に達して詰まることが多く、比較的大きな梗塞になる。

 どうも妻の脳梗塞はアテローム血栓性梗塞の可能性が高そうだ。発症すぐに脳神経内科の医者からCTやMRI写真を見せられながら内頚動脈に動脈硬化があり非常に血管が細くなっているとの説明を受けた記憶がある。ただしこれまでコレステロール値が高かったとかの診断を受けたことがないので、ちょっと??という感じだ。なんの前触れもなく突然起きたという意味では心原性脳塞栓症も考えられるのだが、これもまた心臓に疾患を持っていたという記憶がないだけに疑問だ。現在の担当の脳外科の医師からは、書いてもらった診断書を含めて脳梗塞といわれているだけに、転院する前にもう一度説明を受けておきたいとも思った。
 少なくとも脳梗塞の原因とどの症例に属するものかは把握しておきたい。いづれにしろ妻の脳梗塞はかなり大きなものだ。それでいて片麻痺以外は今のところ言葉もはっきりしているし、記憶も鮮明だ。今後のリハビリのこともあり脳のどの部分を具体的にやられているのかもはっきりさせておきたいような気がする。そうでないとことレントゲン写真だけでは、例の身体障害者リハビリセンターの医師のように、これって重篤じゃないのという印象だけに終わってしまうから。

 今日は朝、子どものスイミング。昼過ぎに家を出て病院へ。夜八時過ぎに病院を出た。妻は相変わらず元気そうだが、なにか思い込みの激しさが増しているような部分もある。高次脳機能障害などなければいいのだが。