テレビアンテナを新しくした。
これまでのアンテナはいわゆる八木式アンテナとBSアンテナを屋根上に設置している。つけたのはたしか2010年、地デジに完全移行する1年前だっただろうか。13年経過したけれど視聴にまったく問題はない。ただしさすがに10年も経過するとなんとなく強風とかがあるとちょっと不安になったりもする。
アンテナの耐久性をネットで検索するとだいたい10年とある。ますます不安になる。でも業者の人とかに聞くと、実は20年以上問題なく使えるのが普通なのだとか。それでも屋根上にあるということで、なんとなく大丈夫かなという気持ちになる。
当地はなんとなく風の強い町という感じがする。冬場のこの時期はけっこう風の強い多い。先週、先々週とずっと風の強い日が多かった。酷いときは多分風速15メートルくらいはあったのではないか。
風が強い日は、アンテナのことが妙に気になりだす。台風シーズンの時もずっとそうだ。これはちょっとした神経症気味なのかもしれない。そしてこういう不安感は歳とともに強くなってきている。
そこで去年くらいからアンテナの交換を考え始めた。屋根上のアンテナを撤去して、出来れば壁に貼り付けるようなデザインアンテナにした方がいいのではないかと。ネットで検索するとよく出てくるアンテナ業者に問い合わせると、アンテナ交換はだいたい8万～9万くらいという。う～む。
今年になって近くのホームセンターで見積をとることにした。一度、担当者に来てもらい設置場所等を確認してもらった。出てきた見積は、デザインアンテナとBSアンテナの設置、ブースター交換、既存アンテナの撤去と廃棄で合計で10万を少し超える金額になった。う～む。微妙だ。
いったんペンディングにして、ネットで検索した業者に電話やWEBサイトから問い合わせてみた。一社は8万円といってきた。割とネットで有名なところである。もう一社は7万円ジャストといってきた。いずれも即断せず見積をPDFで送ってもらった。
そして安い方の業者に決めた。最初30～31日といっていたのだが、日曜の朝9時から入れると言ってきた。なんでもその後に東京での現場があるので、少し早いけれどとそういうことらしい。ちょっと早いとは思ったが了承した。
職人は9時少し前にやってきた。そしていきなり、この地区は電波が弱いのでデザインアンテナでは映りが悪くなる可能性が高いという。5千円安くなるが八木式の方がいいと。ただし今つけている屋根上ではなく破風などに設置すると低くなるので、今よりも映りは悪くなる可能性もあるとも。
その後、ベランダや屋根上などで電波の状況を調べてもらう。屋根上ではなく破風の場合は、ベランダ側ではなく道路に面した側の方がいいという。でも景観とかを考えるとできれば道路側ではない方がいい。そして何より、自分的には屋根上ではないこと、あまり高い位置への設置を避けたい。ようは強風の影響を受けない、あまり心配したくないということを優先させる。
結果、かなり割高になったが、ベランダ側の破風に八木式の従来品よりも性能の良いもの、BSアンテナも風を通すメッシュタイプのものにしてもらう。なんか言われるままに若干ボラれているのではないかという気持ちもなんとなくある。そして当初の見積もりよりも1万数千円割高になる。でもまあそれでもホームセンターの見積よりはまだだいぶ安い。
結局のところ安心、心の平穏を求めたいとそういうことなのである。なので職人の意見に従う、うのみにする、信じる、まあそういうことだ。
職人の工事は手際が良い。一人で無駄なく作業を行っていく。受信の調査とかそっちに時間をとられたが、いざ作業にかかると小一時間かかるかどうかで設置から、従来品の撤去まですべて終わった。
経験はどのくらいかと聞いたら、5年くらいとのこと。それ以前は自衛隊にいたという。小柄だが小気味よい職人だ。なんでも5人の子持ちだとか。
13年目でアンテナ交換は多分早いのだろうとは思う。まあ普通は映りが悪くなったとか、支線が緩くなったとかそういうタイミングで変えるのだろう。でもいい。これはまあ、心の平穏の問題でもあるから。屋根上のアンテナは状態も判らない。今回のように破風に設置しているのは視認性もいい。実際のところどうかわからないけれど、強度も十分に保たれているという。なにより倒壊のリスクがない。
このアンテナの耐久性が15年とか20年とすると、その頃には自分はこの世にはいないかもしれない。家だって築35年くらいになっているので、アンテナより先に家の方がダメになるかもしれない。まあいいか。
とりあえず心の平穏を得るためにアンテナの交換をした。その場所は屋根上よりも強度的に弱いとか、そういう意見はとりあえず聞かないことにする。アンテナごときで不安にかられるのはもうやめたいし。
