旅先でのパンクについて

 27日、28日と保養所に一泊して伊豆に行ってきた。どこ行ったとかはおいおい書くとして、今回は旅先でのトラブルについて。

 28日、伊東を観光で回った。最初になぎさ公園の駐車場に車を止めて海沿いから伊東駅にかけてをちょこっと周遊。その後は、久々に大室山に行ってみる。年末のウィークデイで比較的空いていて、リフト乗り場に近い車いす用の駐車場に止めて、リフトで大室山の頂上に上る。1時間半くらい遊んでから降りてきて、いざ車に乗ろうとすると左後ろのタイヤがペチャンコになっている。パンクだ。アチャーという感じ。

 タイヤはスタッドレスで11月に買ったばかり。途中で衝撃やらなにか踏んだみたいな記憶もないし。いったい。そしてタイヤ修理どうすればいいのか。ここ何台か車乗り継いでいるけど、たしか2台くらい前からスペアタイヤはついていなくて、タイヤ修理キットがあるだけだ。しかし修理キットの場所すら判らない。

 ロードサービスを頼もうと思ったのだが、いざどうしたらいいのか。会員ではないけどやはりここはJAFを呼ぶべきか。とりあえず大室山リフトの事務所に行って、駐車場でパンクしたので業者を呼びたいというと、今は保険会社が対応してくれるので電話してはどうかという。

 そこで契約している保険会社に電話する。自動応答でチャットを進められるが、迷わず電話対応を選ぶ。すぐに受付の男性が出てくるので状況を説明する。

「旅先でパンクしたのだけど、どうすればいい」

「まず契約内容を確認したいので、名前をフルネームで。次に車のナンバーを」

「今は伊豆の伊東市の大室山のリフト乗り場の駐車場にいるのだけど、どこかで修理をしたいのだが」

「こちらで出来るのはお車のレッカー移動です。修理業者はお客様自身でお探ししていただくことになります。なおご自宅近くでの修理となると、その場所からご自宅までだと150キロを超えますので、超えた部分の移動料金は実費になります。またお客様にはご自宅までお帰りいただく場合の交通費は実費で負担させていただきます」

「いや、レッカーで埼玉まではちょっと。しかも自分たちで自宅まで電車に乗ってとなると、妻は車いすだし。できればこの近くで修理して自力で帰りたいのだけど」

「その場合は、修理業者をご自分でお探しして、受け入れ可能かどうかお問い合わせいただきます。受け入れ可能ということであれば。再度連絡をいただければレッカー業者の手配をいたします」

「伊東の観光地で、業者など何を調べていいのかどうか」

「それではお調べしますので、しょうしょうお待ちください」

「いや、いったん電話切る。のちほどこちらから連絡します。お名前を教えてください」

 10分くらいして電話をする。違う男性が出たのでさきほど電話した者と名乗り、担当者名を告げて呼んでもらうようにいうが、機械的にまた名前をフルネームで、車両ナンバーなどを聞かれる。それから担当者に代わってもらい、イエローハットオートバックス、さらにもう一つ業者の名前、電話番号を教えてもらう。

 まずオートバックスに電話するも10回以上呼び出しても出ない。次にイエローハットに電話すると女性の受付がでる。パンク修理の受け入れは可能かどうか聞くと、まずスタッドレスのタイヤ修理は原則やっていない。交換の場合も一本から出来るかどうかはメーカーに確認する必要があり、すぐに受け入れできるかどうかは判らないと。

「4本の交換なら対応すると・・・・・・」

「そうなりますね」

 次に別の業者に電話する。すぐに男性が出てタイヤ交換とかはできるが、今は立て込んでいるので難しいと。

 そこで再度オートバックスに電話すると今度は電話に出た。こちらの事情説明すると、スタッドレスタイヤの修理も対応可能だという。しかもタイヤの状態をみて交換の場合は一本からでも出来るとのこと。ただし車を持ち込んでも今はかなり時間がかかる、待ってもらうことになるという。

 オートバックスは来店してピットに空きがあれば対応する。あとは待ってもらうだけとのこと。とりあえず選択肢もないのでオートバックスに持ち込むことにして、保険会社に電話をする。レッカー業者は30分から45分くらいでくるという。その後、今度はレッカー業者から電話があり、車がホンダ車なのでホンダ系列のタイヤ修理業者が近くにある。そちらを調べて連絡してはどうかという。

 そこでそのタイヤ修理業者をネットで調べて電話するが、「本日の業務は終了しました」という自動音声。時間は4時少し前なのでもう年末年始の休暇に入ったか。これはやっぱりオートバックスに頼むしかないなと思った。

 念のため近くのホンダディーラーを調べてみる。電話すると、女性スタッフが出たので、観光で来てパンクで困っている旨を伝える。

「今日は御用納めで大掃除しているところなんです。修理工場も今日はお休みです。ただ系列業者で対応できるかどうか確認します。かなり難しいかと思いますが、折り返し連絡します」と。

 それから数分してディーラーから連絡があり、系列業者で受け入れ可能という。業者はレッカー業者に案内されたところと同じ。

「そこ、さっき連絡したら、本日の業務は終了ってアナウンスが流れてましたが」

「大掃除の最中だったようです。とにかく開けて待ってくれるようお願いしましたので」

 藁にもすがる思いで電話したのだが、やはり頼りになるのはディーラーだ。ホンダ車を5台新車で乗り継いできたけど、本当にありがたい。電話の女性には「長年ホンダ車を乗ってきて良かった」と感謝を伝える。向こうは「ご来店、お待ちしています」と。まあ住んでいるの埼玉で、立ち寄った先の伊東なんだけど。

 それからは20分くらいで結構早くにレッカー車が来た。そして大室山から業者までは10分くらいだ。ピットやタイヤの陳列場所などすべてを開けて、社員が5人くらい待機していてくれていた。早速ピットに車を入れてタイヤを見てもらう。

 一応近くで立ち会ったのだが、外したタイヤの路面に接するトレッド面に傷、穴はない。空気を入れて水をかけて穴あき箇所を注意深く探していくと、側面に一か所空気が抜ける部分が。何かが刺さった穴だ。

「これは側面なので、残念ですけど交換ですね」と。

 タイヤのパンクはトレッド面であれば修理可能だが、側面だと修理は不可。

 ガーンである(いちいち表現が昭和)。11月に交換したばかりなのに。同じメーカー(トーヨー)はないので、ブリジストングッドイヤーのどちらかでと案内される。もともとトーヨーで比較的安いやつだし、躊躇なくグッドイヤーをチョイス。費用はタイヤ1本11000円、工賃やバランスなどを含めて合計13100円也。交換作業は10分くらい。 

 業者を出たのは5時ちょい過ぎ。大室山でパンクを発見したのが3時くらいだったから、なんとか2時間くらいで交換し、そのまま車を使うことができた。いろいろ勉強にはなったけど、多分次はあるかどうかも分からない。最後にパンクを経験したのは、2005年の大晦日。妻の実家から帰ってきた翌日タイヤがペチャンコになっていた。そのときは自分でスペアに交換して近所の車屋に持ち込んだ。18年も前のことだから細かいことは覚えていない。

 それを思うと、生きているうちにもう一度パンクに遭遇するのかどうかはわからない。でも車に積んでいるパンク修理キット、なんか一発勝負みたいだけどやり方とかYouTubeでおさらいしておいた方がいいかもしれない。

 人生何があるかわからない。年末のギリギリのところだけど、もし一日遅かったら対応してくれる業者も限られていただろう。たまたま時間帯は3時くらいだったからいいけど、もし夜だったら。そういうことを考えるとまあまあ不幸中の幸いだったかもしれない。さらにダメ元でもホンダのディーラーに電話する機転をきかせたこと、たまたま電話に出たディーラーの女性が親切な人だったことなどもうまくいった要因かもしれない。

 不慮の事故、結果として余計な費用もかかったけれど、それでも自力で帰ってこれたということで結果オーライだったかもしれない。願わくば不幸の連鎖じゃないけど、事故が続くみたいなことなければいいけど。