子ども、新しい仕事決まる

 いろいろあったが、子ども新しい就職先が決まった。

 現職が10月末日で退職、11月から新しい会社に出社できるという。

 現職で会社を辞めたいので、いつ頃退職できるかという相談にいったところ、翌日に前日付けで退職手続きに入ったという、実質的な解雇みたいな極端なことをする会社だったので、早いこと抜けられるのは良かったと思う。

 

 それにしても賞与なし、決算賞与はあるが、それも額、個々に支給するかどうかは社長の胸先三寸という恣意性、入社3年目までに辞めると入社時の研修費用約40万の返還という恐ろしい制度。それらを盛り込んだとされる労働契約書は、本来社員に渡す必要があるのに、それを言うとそのうちにといったまま渡さないというブラック性。子どもと同期で入社した5人のうち子どもを含めて3名が退社、残る2名も辞めたがっているという状況。

 賞与が出ないことについては、入社時に説明済みだというが、新卒時はいいかもしれないけど仕事覚えてくれば、それでは納得できないだろうし、もっと安定した仕事を探すだろう。それでも3年間は研修費用返還という足抜け禁止制度などなど。

 会社はそこに勤める社員にとっては仕事を通じて賃金をもらい、それで生活しながら自己実現を図っていく場でもある。それを考えると、生活を安定させられない条件、待遇ではやはり人はいつかない。なかなか難しいところだ。

 

 新しい会社は子どもが希望している自社開発のシステム系。顧客と直で商売しているので下請け、孫請けがないという。子どもはそれまでSSE(スタッフ・サービス・エンジニアリング)系の会社にいた。ようは派遣業であちこちに行く、案件が終わると次の案件先に行かされる、案件先がないと現職のように数か月も待機させられる。待機中の給与は俸給の6割支給。これではしんどい。

 できれば次の仕事はSSEではない会社と思っていただけに、自社開発の会社に入れたのは行幸だったと思う。本人もここから社会人やり直すみたいと言っているが、本当にそんな感じだ。働き方改革とか空疎な文言もあるが、派遣は派遣だ。派遣先の都合でいつでも切られるそういう仕事だ。それを思うと本当にラッキーだったかも。

 まあ早く仕事を覚えて、いい意味でこき使ってもらえるようになれれば、そして子どもの生活が安定していけばいいと、親としては願うばかりである。

 

 自分は飽きっぽい性格と好奇心、その他諸々からヤシの実のようにあちこちの会社を渡り歩いた。何度か書いたことがあるけど通算6度会社を変わった。幸か不幸はわからないけど、最後の会社では経営者の端くれになったから、まあ幸だったのかもしれない。同じ出版業界、その中で営業や流通、物流系を渡り歩いたこともあり、会社は変わったけど、同じ業界でいろいろな仕事を経験できた。一応出版業界を全うしたみたいにもいえるからまあいいかと思う部分もある。

 本当にいろいろな仕事したし、基本仕事にのめり込む方だったので、プライペートなしで24時間仕事みたいなこともあったし、まあそこまでは大げさだけど一番しんどい時は週2回徹夜、会社に缶詰めみたいなことが1年くらい続けた。それでも自分の裁量範囲が広がると、けっこう仕事自体は面白かった。

 そういうことを子どもに勧める気はさらさらない。子どもは仕事は適度に、基本プライベート優先な方だ。それでいいと思っている。ただしプライベートを豊にするためにも、きちんと仕事をして安定した収入を得ることが重要だと思う。

 

 今度の会社がブラック性がなく、安定した職場で長く仕事ができれば、そしてそこできちんと戦力となっていくことが出来ればと思っている。とはいえ人生は山あり谷あり。元来生き方的にはやや不器用な方だし(親譲りか)、まだまだ先行きはどうなるかわからない。でもとりあえず新しい仕事が見つかった。何度も言うが、まあラッキーだと思う。