ディープ埼玉な午後

 ここ数日、台風のもろもろでほとんど家にいる。天気予報的には雨続きのはずなのだが、意外と雨が降らない。そういう日々が続いている。

 今週、妻はお盆休みということでデイサービスをすべてお休みしている。後からそれを聞かされたのだが、日々のおさんどんが大変だなとは正直思ったところ。まあいいか。

 妻としては毎日お出かけモードなのだが、雨予報もありずっと家にいる。自分もずっと溜まっていたビデオ授業をまとめてみたりしている。今月末までに三本のレポートが待っている。

 

 とはいえ相当にフラストレーションたまっているようなので、今日は近場にお出かけすることに。とりあえず近場に昼食を。

 行ってみたのは以前から何度か出向いているのだけど、めちゃ込みで駐車場に入れず断念したり、たまたま行った日が休みだったとかで、ずっと振られ続けているところ。場所的には隣町に位置する川島町のラーメン屋、中華そば四つ葉。

 

 ここはよくテレビなどでも取り上げられる。ラーメン屋なのに寿司が出るとかなんとか。サンドイッチマンのテレビとかで行列のできる秘境の店みたいな紹介されていたのを記憶している。

 しかし埼玉県のほぼど真ん中にあるのに秘境扱いか。まあ川島町だからなあ。

 川島は「かわじま」と濁る。川越、坂戸、東松山、北本、桶川などに隣接している。川に囲まれているせいか、山という山がなくほぼ平たい田園風景を続くところ。田んぼの中をみょうに幅が広い道路がどこまでも続くイメージ。車で走っていると、どこかここは北海道かと突っ込みをいれたくなるようなところでもある。

川島町 - Wikipedia (閲覧:2023年8月16日)

 まあアメリカ南部のヒッピーがバイクで走らせていると、ライフルで撃たれちゃうような南部地方、ディープ・サウスを彷彿とさせるような感じである(個人の感想)。

 もっとも川島をバイクで走っていても撃たれることはない、多分。

 以前勤めていた会社には、川島からきている社員が二人いたけど、性格的には温厚、どこか住んでいる川島の特性を卑下するようなギャグをかましてくれるので、多分住んでいるところを説明するのに苦慮するような人生を送ってきたのかもしれない。まあ普通の人々でして、頑迷なアメリカ南部のトランプを支持するような人々とは違うみたい。政治的にはなんとなくお付き合い的に自民党に入れるノンポリみたいな感じか。

 人口は1万9千人弱、主要産業は農業というところ。東京から50キロくらいのところにこんな場所があるのかという感じもしないでもないのだが、まあここには電車がまったく通っていないということも影響しているのかもしれない。とにかく車がないと生活しずらい。

 とはいえ最近は圏央道が貫通して東北道、関越道へと通じていて、そのまま中央、東名、常磐道まで繋がっているということもあり、巨大な物流倉庫が次々と建ち始めている。ちょうど東日本大震災で湾岸沿いの倉庫に大きな被害が出たこともあり、倉庫が内陸に作られるようになってきた。

 以前、短期で借りる倉庫を探しているときに、運送会社の社長と話しをしてる中で、川島の倉庫事情の話になったことがある。川島は坪単価が安かったのだが、その頃から高騰し始めたみたいなことだったか。ちょうどアマゾンが川島や川島に隣接する川越の田園地帯にでかい倉庫を建てた頃あたりだったか。

 どうでもいいディープ埼玉・川島の話でなかなかラーメンの話に辿り着かない。まあこれはいつものことではあるけど。

 

中華そば四つ葉 | 【公式】中華そば四つ葉 (閲覧:2023年8月16日)

 中華そば四葉に着いたのは1時半頃。駐車場は2台分空いていて、入り口にいる案内をしているおじいさんに、「あそこが空いているよ」と指示される。見ると入り口横の待機所には待ち客が15人くらい。妻と話してせっかくだからということで並ぶことにする。たぶんラーメン屋なので回転は速いかなとも思った。すぐに入り口脇の自販機で注文。四つ葉そば、特製四つ葉そば、にぎり寿司などなど。

 15分くらいしてようやく店内に案内する。中は広い座敷と5人くらい座れるカウンター。妻は座敷に座るのは無理なのだが、お店の人も妻の状態をみてすぐにカウンターを案内してくれる。

 そして四つ葉そばと握り寿司にご対面。

 

 四つ葉そばのアップ。

 

 自分が頼んだのが上記の四つ葉そば1000円也。妻が煮卵がのった特製四つ葉そば1150円。二人とも本日のにぎり二貫400円を頼んだ。

 どうでもいいが、昔は寿司一貫は二つだったはずだけど、今は寿司一つで一貫というのが普通になっているみたい。まあ本当にどうでもいい。

 この中華そば四つ葉がなぜラーメンのお供に寿司を出すのかというと、もともとはこの店は宝寿司というお寿司屋さんだったのだが、二代目現店主が生ものがダメだったので修業してラーメン屋を始めたのだとか。寿司は先代の拘りとかそのへんで出しているとかなんとか。

川島町の味覚を凝縮した、至高のラーメン : SHUN GATE : 日本の食文化を紹介

(閲覧:2023年8月16日)

 そして四つ葉そばはというとまあ美味しい。全体的に上品な感じで、スープも麺も申し分ない感じ。特に細麺はスープとよくからんで自分にはとても美味く感じられた。

 ただしスープは人によってやや鳥の臭みみたいなものを感じるかもしれない。けっこうブランド風の比内地鶏のスープらしいが、鳥肉苦手な人はちょっとくるかもしれない。妻も鶏肉はどちらかというと苦手なので、あとで聞くとちょっと匂いが微妙だったとか。メニューには蛤で出汁とった蛤そばの方が良かったかもしれない。

 個人的には及第点というか、かなり美味しいラーメンの部類に入ると思う。もっとも自分の味覚は値段と比例しているので、1000円のラーメンがまずかろうはずがないというバイアスがかかっている。だいたいにおいてふだん1000円だしてラーメン食べないもの。なのでこれでもし普通のそこらのラーメンと同じだったら、ちょっとぶつぶつ言ってるかもしれない。

 いつ行っても混んでいるところなので、次に行くかどうかは判らない。並んでまでラーメン食べようというのがちょっと無理な性格だし、ラーメン以外でもそもそも並んでまで何かを食べようという気があまりないので、まあ機会があればよろしくというところだろうか。

 

 食後、ランチの後はカフェでコーヒーでもということでネット検索。川島にもいくつかそれっぽいカフェがある。最初にヒットしたのがアスタリスクとうお店。どうも田んぼや畑のど真ん中にあるお店らしい。ナビに住所に入れてもヒットせず、周辺を回っていてやっと見つけたのだが、なぜかお休み。あとでネットを詳しくググると臨時休業とか。

営業の詳細 : ASTERISK*アスタリスク (閲覧:2023年8月16日)

 

 そこで次にヒットしたのが、カフェけやきというところ。

https://www.cafe-keyaki.jp/ (閲覧:2023年8月16日)

 築230年の古民家を改築したというのだが、外見は古民家には見えない。中に入ると梁とか薪ストーブとかなかなか良い雰囲気。カウンターの中ではかなりの年配のマスター風の方がコーヒーをいれている。とりあえずコーヒーとケーキのセットを。

 

 まあまあ美味しい。川島でもこういうところがあるんだねとは思いました。

 ただしカウンターには常連風のおじいさんが三名いて、そのうちの一人がちょっと耳が遠いのか、けっこう大きな声で話をする。そこのところがちょっと微妙。まあ高齢化社会だし、カフェも年寄りの溜まり場になっているというのはよく聞く話。そしてこういう常連客がいなければ商売はきっと成立しないでしょう。

 一見客は大人しくコーヒーとケーキを食して早々にお店を出ることに。

 

 とりあえず埼玉の真ん中辺にある川島町でディープ埼玉な午後を送りました。

 ディープ埼玉、川島町を満喫するには、四つ葉でラーメン食べて、川島の唯一の文化施設(適当に思ってる)にして美術館でもある遠山記念館に寄ってから、アスタリスクかカフェけやきあたりで過ごすのがいいかもしれない。