地元ネタである。
昨日、妻の車椅子を押して散歩に出た。
最近は妻のお出かけ欲求が盛んで、一人でも2~3時間出かけることがある。休みの日は出来るだけ一緒にと思っている。しかもけっこうな距離を歩く場合が多い。昨日も自宅から松ヶ丘の方に行き、そこからカインズホームへ行き休憩。それから図書館の前を通って高倉天神へというコースを通った。あとでスマホで歩行距離みたら約9.6キロという。還暦超えてからずいぶんと経つ身なのでけっこうしんどいといえばしんどい。
まあ散歩のことではなく途中前を通った市民図書館のこと。日曜日だし利用者の車で駐車場がうまっていてもいいのだけど、一台もない。時々返却の利用者がやってきてすぐに帰っていくだけみたい。入口の前に行くと、休館中で予約貸し出しのみとある。
これって緊急事態宣言で休館しているってことか。帰ってホームページを見てみる。
ようは館内利用、開架図書の閲覧ができないということで実質休館ということになる。これっていつからかというとどうも学校の夏休みに併せて休館措置をとったようなのである。
図書館は十分な感染防止措置をとれば密にはならないだろうと思うのだが、なぜに休館にしてしまうのか。緊急事態にあわせて即応できる市の施設を閉めることで、やってる感を出すだけなんじゃないかと、そんなことを思ったりもする。
まして新学期明けには学校は始まっている。もちろん登校をずらしたり、一部オンライン等を導入しているとは思うのだが、ぶっちゃけ学校の方がよっぽど密になるし感染リスクが高い。さらにいえばコロナ禍で様々なストレスが子どもたちにもあると思う。図書館には学校に行けない子どもたちの避難所という側面もあるはずなのに。
学校開けて図書館閉めるというのは、どうにも納得いかない部分がある。そう思って近隣の市町村を見てみる。
まずはお隣の坂戸市。
ここも休館、予約貸し出しのみである。坂戸市、鶴ヶ島市で示し合わせたかのような対応だ。やっぱり田舎、もとい地方都市は文化に疎いんだと思ったりもする。さらにお隣の川島町は。
ここも一緒である。
それではさらに近接した日高市は。
○館内での滞在、資料の閲覧は「120分以内」でお願いします。
時間制限はあるもののちゃんとやっているではないか。
田舎度、もとい地方度でいったら鶴ヶ島、坂戸と日高は遜色ない。なのにこの差はなんなのという感じである。文化的に差がついてしまっている。
念のためさらに近隣の状況も確認する。
緊急事態宣言の再延長に伴う川越市立図書館の対応について – 川越市立図書館
◎利用できないサービス
(1)視聴ブース(中央図書館以外)の利用
(2)長時間の滞在
川越市、東松山市ともに一部の制限等はあっても普通に開館している。ようは坂戸、鶴ヶ島、川島の二市一町だけが休館、館内利用を行っていないということだ。
これってコロナに便乗してサービス中止および経費節減でもしているのではないのか。感染症対策のためといっても近隣市町村の図書館が感染症対策を講じながらサービスを継続しているのである。結局のところ文化政策の不毛ということなのかなと思ったりもする。こういう町に住んでしまったのが残念というか。まあこんなことをブツブツ言っていると、イヤなら引っ越せといわれてしまうかもしれない。
自分自身、夏休み中ずっと休館でも気がつかないくらいだから、ふだんから図書館を利用するような人間ではない。まあずっと本に関連した仕事してきたから、わりと本が好きな部類だとは思うけど、いかんせん徒歩で4~5キロあるからアクセスしにくいし、まあ休館してても困ることはない。でも、この町にも図書館を必要としている人がたくさんいると思う。そういう人たちはネットや電話で目的買いのように図書を指定して予約するのではなく、開架図書を閲覧してふっと手にとって読んでみようという人が圧倒的多数のはずだ。さらにいえば図書館は学校に生きづらい子どもたちが避難できる場所でもある。
図書館は感染症対策を理由に安易に休館していけない場所だと思うのだが、どうだろうか。それとも二市一町の図書館には、近隣市町村が対策を講じながら会館できるところができない構造上、あるいは運営上の瑕疵があるのだろうか。
ふと頭によぎったのは、鶴ヶ島の図書館はTRCを指定管理者にしていることだ。外部に運営を委託して経費面を圧縮を図っているくらいなので、感染症対策を講じてまで開館するくらいならいっそ閉めてしまえば経費をさらに圧縮できる。そういうよからぬこと、万に一つもないとは思いたいけども。