東近美-ガウディとサグラダ・ファミリア展に行く (7月27日)

 久々、竹橋の東京国立近代美術館に行って来た。

 前回行ったのは5月26日なのでほぼ二ヶ月ぶりのこと。

ガウディとサクラダ・ファミリア展

ガウディとサグラダ・ファミリア展 - 東京国立近代美術館 (閲覧:2023年7月29日)

ガウディとサグラダ・ファミリア展 (閲覧:2023年7月29日)

 まずは6月13日から開催された企画展「ガウディとサクラダ・ファミリア展」に寄る。たいへんな賑わいだとは、ねっと情報などからきいてはいたのだけど、実際行って見るとまさにその通り。ウィークデイだというのに大混雑している。人気があるんだねガウディは。

 ここに来ているのお客さんはどういう人なんだろう。まずは自分のようなおのぼりさん。スペイン好き、バルセロナは遠いけどせめて的な方々。建築マニアと建築科の学生さん。あとは海外からの観光客。だいたいそんなところだろうか。

 いつも思うことだけど東近美や上野の西洋美術館には本当に海外からの観光客が多い。以前からそうだったし、実際ウィークデイの昼下がりなどは日本人の観客より多いくらいだったことも。さすがにコロナの時期は皆無だったけど、ここのところは本当に増えてきている。

 ちょっと前に友人とそんな話をしたら、友人がわざわざ東京に来て他に観光するとこあるのになんで美術館に行くんだろう、みたいなこと話していた。なので、日本人だってニューヨークに行けばMETやMOMAに行くし、ベネチアのウフィツィやパリのルーブルやオルセーに行く。そういうものじゃないのと答えたりした。

 まあ美術マニアからすれば、西洋美術館に行かなくて観れない名画もけっこう多いはずだし。とはいえ東近美に来るというのは、けっこうな美術マニアかもしれないと思ったりも。

 

 ということでガウディとサグラダ・ファミリアである。着工から140年以上となる未完のプロジェクトとガウディ設計による異形な建築物は、多くの人を魅了する。今回の企画展は「100 点を超える図面、模型、写真、資料に加え、最新の技術で撮影された建築映像も随所にまじえながら、時代を超えて生き続けるガウディ建築の魅力に迫ります」ということらしい。

 

 正直なところ建築系はあまり興味がない。というか建築は総合芸術だという認識はあるのだけど、そこまで興味の幅が広がらない。様式、工法、構造などなど、情報量が多すぎて、ニワカの範疇ではついていかないということ。もっと若ければ、文献読んだりとか学習して、真面目に接することもできたろうけど。

 

 ガウディのサグラダ・ファミリアは基本的にはゴシック様式なのだが、そこに様々な様式、さらにガウディの独自性が込められているユニークな建築物だという。なるほどあの尖塔はゴシック的。素人的にいうとフライング・バットレスとかもあまりないし、耐力的に大丈夫なんだろうかと思ったり(素人の感想です)。

 今回の企画展の模型とかを見ていると、柱は螺旋状なのだという。それもガウディの趣向らしいが、なるほど螺旋状にすることで耐力も増すとそういうこともあるらしい。そういうことをいちいち展示物や解説を読むことで、けっこうためになるというか、新たな情報を得られる(すぐに忘れてしまうけど)。そのへんがこの企画展の面白いところかもしれない。

 とはいえ建築についてはニワカ以前なので、やっぱりついていけない。まあサグラダ・ファミリアグエル公園の模型ということでいえば日光の東武ワールドスクェアに行けばきちんと見ることができるし。グエル公園のあの二層構造はけっこう面白いなといつも思う。まあ実際に行くことは多分叶わないので、サグラダ・ファミリアともども来世に取っておくことになるのだろうけど。

 

 さらにいうとサグラダ・ファミリアは着工からすでに140年を経過していて、それが未完のプロジェクトとしてつねに話題性を呼んでいる。まあそのとおりなんだろうが、考えてみれば世界の大聖堂といわれるもの、「サン・ピエトロ大聖堂」、「セビリア大聖堂」、「セント・ポール大聖堂」、「アヤラソフィア」など、みんな長い年月かけて構築されているはず。それを思うとたかだか140年と思ったり。まあ長い人類の歴史の中ではほんのわずかなスパンでしかないのかもしれないとも。

 もっとも技術革新が顕著になった19世紀末から20世紀、さらに21世紀という時代にあって、いまだ建築途上というのはなかなかなことかもしれないと思ったりしないでもない。ある種スペインの風土とか民族性とかそういうのもあるのかもしれないか。

 

 どうでもいい話だけど、いつも思うのはサグラダ・ファミリアにはあの巨大なクレーンがもうすでに建築物の一部になっているような気がしてならない。あの上部でオペレーターはどうやって食事とったりトイレ行ったりするのだろうと気になって仕方がなかったのだが。今回、いろいろググっていくとどうもあのクレーンは地上で操作しているということらしい。あのクレーンのオペレーターも10数人が担当していて、その一部は世襲化してるとか適当に妄想していたのだが、ちょっと残念。