赤羽で飲む (7月5日)

 水曜日、友人と赤羽で飲んだ。

 友人は2月いっぱいでリタイアして、週の半分を田舎で百姓をしているという。

 とりあえず二人とも完全リタイア組ということで、ウィークデイーの真昼間から堂々の昼飲みである。

 赤羽は埼玉との県境にあるターミナル駅で、商店街、繁華街で賑わう街だ。名前はもちろん知っているのだが、多分初めて降りる。思っていた以上に開けた街だ。

 都内の主要な駅や街はたいてい訪れたことがある。かって出版営業をやっていたので、そこそこの大きさの書店がある街にはたいてい行っているはずなのだが、なんで赤羽はないのだろうか。思いおこすと、多分、東京の北方面をあまり担当したことがなかったからかもしれない。なんなら埼玉も実はあまり担当していない。当時は横浜に住んでいたこともあり、なんとなく西の方を担当することが多かったからか。

 とはいえ担当制とかもないほとんど一人で切り盛りするような小さな出版社も経験している。それでも赤羽とか十条とかはほとんど降りた記憶がない。上野と池袋の間はなんとなく縁がないというか。そしてなんとなくだが、赤羽にはあまり大きな書店がなかったような印象がある。あくまで印象なので違ってたらごめんなさい。しかし記憶たどってもたしかブックスページワンとかそのくらいしか思い浮かばない。

 ということで赤羽は多分初めて降りる。友人は何度も赤羽で飲んでいるという。聞けば出版社や取次の人間とよく来たという。まあ日販の倉庫は王子にあるし、荒川の近くには出版社の倉庫も多い。赤羽ではないが、比較的近い志村坂上とかそのへんは、かっては栗田があり、今も多分中央社があるはずなので、けっこうその周囲には行っていた。

 

 今回、行ったのは「まるます屋」というところ。

鯉とうなぎのまるます家 総本店 (まるますや) - 赤羽/居酒屋 | 食べログ

(閲覧:2023年7月8日)

 赤羽には安く飲める店が多数あるらしいのだが、その中でも五指に入る人気店だという。入るとカウンターに案内され時間は2時間と限定される。注文は友人にまかせてジャンボー酎ハイのモヒート、つまみは里芋のから揚げなど数品。近況から最近聴いた曲、最近観た映画などバカ話をして・・・・・・。

 名物のうなぎも鯉も頼まなかった。まあ二人とも基本年金暮らしのリタイア組だからね。もっともカウンターでうなぎ肴に酒を飲むというのはちょっと微妙な気もしないでもない。できればきちんとテーブルで、まあ酒の肴だったらやっぱり白焼きでとか思ったり思わなかったり。

 2時間はあっという間に過ぎて、予定通りに店を追い出される。そういうものだ。

 それでもまだ5時前、少し赤羽の商店街をそぞろ歩きする。商店街の中にイオンがあったのでトイレを借りたのだが、ここのイオン、けっこう大きいのに営業しているのは1Fだけで2F、3Fはテナントが撤退して閉鎖されていて、3Fのトイレだけが利用できる。赤羽の駅周辺は賑やかだし、商店街もそこそこの人出が出ている。そういう街のイオンもこんな状態なのかと、流通業の苦境というか現状というか、諸々思うことがある。

 まあここのイオンは商店街に面していて、車で来るところでもないし、多分駐車場の整備もされていないかもしれない。そうなるとお隣の埼玉からやってくる客もいないかもしれない。ようは大型店は車に依拠している部分大きいので、商店街に併設された徒歩客中心では難しいのかなと、まあ適当に思ったり、そんなことを友人と話したり。

 

 その後は再び飲み屋街に戻って、もう一軒で安いハイボールを3~4杯飲んでから、明るいうちに引き上げた。昔は時間が早かろうが、遅かろうが、たいてい終電まで飲んだくれたものだが、もうそういうこともなくなった。お互いもう若くはないということだ。