伊勢神宮へやってきて

 コロナ禍、のびのびにしていた旅行に行くことにした。もともとはGW直前に関西方面で予定していたのだが、これを5月中旬に延期。行く先も関西から伊勢志摩にしたのだが、さらなる緊急事態やまん延防止の延長もありこれをさらに6月第2週に変更。もはやキャンセルするかどうかの判断を迫られて、ええいままよと決行することにした。

 まあウィークデイで移動はすべて車だけだし、人が多く集まるようなところは行かないということで、なんとかなるかと甘い考え。去年、会社を辞めたのも、体が動くうちに少しだけ好きなことをしたい、旅行に行きたい、地方の美術館に行きたいということからだった。それがもうコロナのおかげでほとんど家にいるか、近所の散歩、近場の周遊みたいなことになっている。

 伊勢志摩に行くのは多分通算で6回目になるだろうか。前回は2年前だったと思う。ここには健保が契約している宿があり、割と人気が高いので祝日にはまずとれない。ウィークデイだと比較的取りやすいということで、これもリタイアしたお陰ということ。

 朝7時頃に埼玉を出て、ほぼほぼノンストップで車を走らせてて伊勢神宮内宮までやってきた。まあいわゆる一つのお伊勢参りである。これまではだいたい夏休みやGWの期間中が多かったので、おはらい横丁やおかげ横丁はもの凄い人でごった返しているのだが、ウィークデイかつコロナの影響もあり人もまばらである。こういうややさびれた感じというのも初めてのことだ。

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 観光地のスタバは渋い雰囲気のところがけっこうあり、大宰府のやつなんかが有名だけど、おはらい横丁のものもかなり渋い。

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 それからおかげ横丁に入り、軽めの昼食ということで伊勢うどんを食す。多分一番有名なふくすけで食べたのだが、こんなに空いているのも初めてのことだ。味についてはまあ普通のふわふわとこしのないうどんである。

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 それからいざ内宮へ。

皇大神宮(内宮)|神宮について|伊勢神宮

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 宇治橋も人がまばら。五十鈴川の景色もこんなにのんびりと眺められるのも初めてかもしれない。

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 それから砂利道の広い境内に入る。車椅子を押していくのでここからは割と苦行みたいな感じ。普通に押したり、前輪を上にあげて押したりとかを繰り返す。まあ毎度のことで慣れているといえば慣れているけど、だんだんと押す自分も年とって馬力が効かなくなっている。
 昔々、子どもが小学校に上がる前だったか、ずっと境内にいる間肩車して回ったことがある。夏の暑い盛りだったので、途中で眩暈というかくらくらしてきたことを覚えているけど、まああれに比べれば。

 それから木々が鬱蒼とした道を行く。自分は神道とか興味もないし、なんなら天皇制とかはどちらかといえば反対の側にいる人間だけど、なんとなく内宮の境内にいると空気が張り詰めたような感じがしてくる。まあこれがパワースポットということなんだろうか。

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 そして正宮。

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 ふだん人が多いときは自分や子どもだけで詣でるのだが、なにせ人がいないので下に車椅子を置いて妻の手をひいてゆっくりと階段を登り、二人で参拝する。妻が何を祈ったのかはわからないけど、自分は妻と子どもの健康を祈った。

 それから神楽殿御朱印をいただく。金300円也。

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 御池の雰囲気はちょっとモネの絵っぽい。

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 境内をぐるっと回って宇治橋に戻ってきたのは、なんだかんだで4時少し前。近くに猿田彦神社や伊藤小坡の美術館もあるようなのだが、観る時間もほとんどなさそうだったのでもう一度おはらい横丁に入るところにある赤福売店で抹茶と赤福を食べて終了。志摩のホテルに向かうことにした。