マーティ・ペイチ~Four Classic Albums

 最近、またまたジャズのCDをポチることが多くなっている。

 今回、購入したのがこれ。

Four Classic Albums 2

Four Classic Albums 2

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 アルバム4枚を2枚のCDに収録したセット品である。でもって値段はなんと833円である。こりゃ買うよなっていう感じである。このFour Classic AlbumシリーズはイギリスのAvid Entertainmentというところで販売している。アマゾンで「Avid」で検索かけると、このシリーズ出てるわ、出てるわという感じである。

(閲覧:2023年1月31日)

 なんかもう次々とポチりたくなる。久々に物欲がうずく感じである。

 いまさらCD買ってもiTunesに取り込んだら、あとは棚にしまって終了。多分、CD自体で聴くことはほとんどない。それでも買ってしまうのはなぜか。多分、多分だけど、若い頃、ジャズを聴き始めた十代から二十代の頃、貧乏でレコードが満足に変えなかった。当時レコードはだいたい1枚3300円とかしたし、廉価版でも1500円くらいだった。なかなか手が出なかった。月に1枚買えれば御の字だった。あとは中古レコード屋巡りするか、ジャズ喫茶日参するか。

 そういう貧しい青春送ったことの代償行為みたいなことなんだろうかな。おまけに当時3000円以上したものがだよ、4枚分を2枚にしたCDで800円とかである。1枚あたり200円かそこらということになる。こりゃもう、買うっきゃないでしょみたいな。

 そしてマーティ・ペイチである。この人のアルバムは一枚も持っていない。ウェストコースト系のビッグ・バンド・ジャズの人、指揮者、アレンジャー、ピアニストということくらいの知識だ。

マーティ・ペイチ - Wikipedia (閲覧:2023年1月31日)

 ただまったく聴いたことがないかといえば、そんなことはなく、よくジャズ喫茶でリクエストしていた時期がある。そして自分にとってマーティ・ペイチというと、メル・トーメのバックをやっている人という印象が強い。多分何枚か持っている。

スウィングス・シューバート・アレイ

スウィングス・シューバート・アレイ

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 全部、マーティ・ペイチのアレンジ、指揮だ。粋でクール。ある種のウェスト・コーストのクール・ジャズの典型のように受容していた。特にアステアのナンバーを歌ったものなんかは落涙的で、今でも聴くとジーンとくる。と、同時にアステアのヴォーカルはけっこうジャズ・シンガーに影響を与えているんだということが判ったりもする。

 ということで今回のFour Classic Albumだ。

 収録されているのは以下の4枚。

CD1

Revel without a pause

1957

1.Blue Lou

2.Soft wind

3.Dinah

4.Jumpin' at the woodside

5.Look around

6.Ida

7.Yardbird suite

8.Logrolling

 

Marty Paich-Trio

1957

1.I had'nt anyone till you

2.The facts about Max

3.Dusk light

4.The new soft shoe

5.A dandy line

6.El Dorado blues

7.What's new

8.By the river Sainte Marie

 

CD2

The Broadway Bit

1959

1.It's all right with me

2.I've grown accustomed to her face

3.I've never been in love before

4.I love Paris

5.Too close for comfort

6.Younger than springtime/The surrey with the fringe on top

7.If I were a bell

8.Lazy aftermoon

9.Just in time

 

I get a boot out of you

1959

1.It don't mean a thing(If It' aint got that swing)

2.No more

3.Love for sale

4.Moanin'

5.Violets for Your furs

6.What am I here for/Cottontail

7.Warm valley

8.Things 'aint What They used to be

 やはりマーティ・ペイチの良さが際立っているのはCD2に収録の2枚。特に「I get a boot out of You」はスタンダード・ナンバーの定番キラーチューンを集めていて際立っている。多分ウェスト・コースト系ビッグ・バンド・ジャズのエッセンスを際立っているように思う。多分、ジャズに興味がある初心者にも最適かもしれないと思う。そして何よりもジャケットがいい。これだもん。

 CD1はコンボとトリオ、CD2はビッグ・バンドで、すべてでマーティ・ペイチはピアノも弾いている。そしてドラムは4枚ともメル・ルイス、あのサド・メルのメル・ルイスが叩いている。

 ビッグ・バンドの方で特筆すべきは、2枚ともアルトをアート・ペッパーが吹いている。マーティ・ペイチ・デクテットではたしかバド・シャンクが入っていたように記憶している。どちらがいいかというと、これは好き嫌いの問題になってしまいそう。ただし、バド・シャンクのほうがなんとなくクールな感じもしないでもないような。

 とにかくこの4枚収録のCD2枚組はお買い得感が満載。このシリーズのポチりがしばらく続きそうな気がする。