TSUTAYAのCD110円コーナーで買ったもの

 比較的近所にあるTSUTAYAのCDレンタルコーナーで、レンタル品流れの中古CDが販売されている。有名どころはだいたい600~700円、超有名どころの例えば山下達郎とかは1500~1800円くらいか。それとは別にゴミみたいなCD、例えば5~10年くらい前のアイドルCD、AKBとかジャニーズ系、さらにJポップ系とか洋楽のよくわからない、流行り物系が110円で販売されている。昔の古本屋的な用語でいえばゾッキ本的なやつだ。

 その洋楽のゾッキコーナーを眺めているのがけっこう楽しい。掘り出しモノなど期待する訳でもないのが、たまにガンズ&ローゼスだのシェリル・クロウとかが見つかる。110円だし買っちゃうか、でも多分持ってそうだしとかなんとか。

 それでここ一月くらいのところなんとなく買ったものについて。

Ben Folds Five

 当然知ってるし、少し聴いたことがある。ギターレスのピアノ・トリオによるポップスとかロック系。CDの帯に「ニルヴァーナ・ミーツ・ビリー・ジョエル?」とあるのが微笑ましい。そうだな、売れる前のビリー・ジョエルエルトン・ジョンが多分ライブハウスでこんな感じでやってたんかなとか、そんなことを思わせる。粗削りな感じだ。1994年デビューで2000年くらいまで活動したらしい。

ベン・フォールズ・ファイヴ - Wikipedia

 個人的にこのグループ出てきたときに、もう少し洗練されたらいいのにと思ったりした記憶がある。TOTOの「99」みたいな曲やればいいのにとか。

 とりあえず一度通して聴いたけどお蔵入りになると思う。iTunesにも入れない。もう歳だしこういうの、90年代音楽をもう一度みたいなことにはならないと思う。

BOYS TOWN GANG

スーパー・ベスト/ボーイズ・タウン・ギャング 本・漫画やDVD・CD・ゲーム、アニメをTポイントで通販 | TSUTAYA オンラインショッピング

  一世を風靡した「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」のボーイズ・タウン・ギャングである。華麗なる一発屋である。これは本当にクソみたいなCDだった。「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」が3曲、オリジナル・バージョンとロング・バージョン、さらにリプライズ。ダンス・トランス・メロディやスティーヴィー・ワンダーの曲など。本当にどうでもダンス・ナンバーばかりで、最初の1曲「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」があればそれでいいかも。これはもう110円でも買って損したっていう感じで外れでした。

 ボーイズ・タウン・ギャングはもともとゲイ・ピープル向けのディスコ・グループそしてサンフランシスコのDJが企画したグループだったとか。女性ボーカルを真ん中に二人のマッチョな男性ダンサーという構成。このマッチョ男性がもう見るからにお好きな方にはたまらないっていう感じでした。

 結成当時のボーカルはシンシア・マンリーで、すぐに黒人のジャクソン・ムーアに代わったみたい。我々がよく知っているのはジャクソン・ムーアの方。しかし流行りましたね「CAN'T TAKE MY EYES OFF YOU」。80年代のディスコ・シーンではだいたいどこでもかかっていたと思う。それ以外でも酒の飲めるライブハウスなんかではお店についている和製バンドがよくこのバージョン、アレンジで演奏してました。

 80年代のどこかで、よく六本木で遊んでいた頃に通ったライブハウス、センセーションとかでよくかかりました。あの店は妻とも結婚する前に何度か行きました。もちろんそれ以外の女性とも、ゴホン。

 とりあえずこのCDはというと多分ゴミ箱行きになるな。通して聴くにはシンド過ぎるし。しかしこのグループ、映像でみるとゲイ・ピープル向けっていうのが一発でわかって楽しい。まだエイズも感染爆発していない80年代初期の頃のこと。

Boys Town Gang - Wikipedia

 ついでなので初代ボーカルのシンシア・マンリーのお姿も。

 

THE BEST OF JANE BIRKIN
Best of

Best of

Amazon

 エルメスの高級バッグのバーキンである。ジェーン・バーキンが女優だけでなく歌手であることは知ってはいたけど、ほとんど聴いたことがない。ちょっとけだるい、アンニュイな、ウィスパー。そんなイメージである。まあこの人は女優としてもモデルとしても存在自体がカッコいいのである。

 しかし通して聴くと感性的にちょっとついていけなかったりする。というかフレンチ・ポップスに耐性がない。多分向いてないのだと思う。シャンソンはまあまあちょっとは聴いたとは思う。エディット・ピアフジュリエット・グレコ、アダモ、イヴ・モンタンシャルル・アズナブールなどなど。多分、一番好きだったのはジルベール・ベコー。彼の「バラはあこがれ」とかは愛唱してた時期だってある。

 それではフレンチ・ポップスはというと、これはもう本当にわからない。若い時期にミシェル・ポルナレフ、シルヴィー・バルタン、あとはミレイユ・マチューとかをちょっと聴いたくらいか。

 でもって、バーキンであるがちょっとしんどいかも。やっぱりフレンチはちょっとダメかもしれない。これはお蔵入り決定だな。

 しかしジェーン・バーキンだけど、女優としてはどうかというと実は覚えているのが「ナイル殺人事件」のメイドさんだけだったりとか。

THE LITTLE WILLIES

 ニューヨーク発のカントリーバンドであの(なぜか)ノラ・ジョーンズがピアノとヴォーカルで参加している。2003年に結成され、これがファーストアルバム。といってもそれ以降でいえば9年後の2012年にもう1枚でているだけ。

 聴いたところどうかというと、う~むどうもカントリー・ミュージックのようですね、と。結局それ以上でもそれ以下でもない。演奏は上手いし雰囲気もいい。でもそれだけ。まあNYのミュージシャンがなんとなく、「あたしカントリー好きなんだ」「俺も、俺も」みたいなカミングアウトしあって、ノリでアルバム作っちゃいましたというそういうものだと思う。

 ノラ・ジョーンズはテキサスで育っただけに、彼女のバックボーンにはけっこうカントリー&ウェスタン的なものがあるみたいで、彼女のアルバムや曲、歌い方にはそういうフレーバーがある。彼女のジャズ風でいてどこかジャズじゃない部分というのは、そういうところなんではないかと。

 このへんは想像だけど、ニューヨークやウェストコーストのソリッドがきいたミュージシャンにとってはカントリーはけっこう凡庸というか、忌み嫌われるところがあるのではないかと思ったりする。とんがったジャズやロックやってる連中にカントリーの話なんかしたら、無視されるか、放りだされるか。でも、実は子どもの頃けっこう聴いてたとか、親が好きで一緒に聴いてたとかそういうのがあったりするのでは。

 そういう隠れカントリーのカミングアウトみたいな1枚というところだろうか。どうだ、カントリーが好きで何が悪いみたいなアルバムである。これもなんとなくお蔵入りのような気がする。カントリーってリン・アンダーソン以来、ちゃんと聴いてないからなあ。