埼玉紅葉巡礼2022~鳥居観音

 今年もふらふらと紅葉を求めて出歩いている。

 本日は、3日に果たせなかった鳥居観音に行くことにした。な~に、妻が行きたい、行きたいというので。地元から名栗は比較的近い。そして前回は休日だったので駐車場まで90分待ちだったが、さすがにウィークデイだとガラガラ。あと紅葉についても、ここはピークが過ぎているようだった。

鳥居観音

 麓の駐車場に止めると500円、車道を登って一番上の展望台近くまで行くには1000円の入山料が必要。下に止めて車椅子を押して登るのは物理的に不可能なので、当然車道を登ることにする。しかし途中の道は狭くて勾配がきつい。ほとんどぽつんと一軒家で山道登るあれである。空いていたので降りて来る車もなかったけど、もし遭遇してたらすれ違えない。場所によっては避難スペースまでかなりの距離があるというなかなかワイルドなところだ。

 頂上の駐車場に止めて少し戻って階段を上ると救世大観音が聳え立っている。

 

 しかしなんでこんな所に巨大な観音像が三体もあるのか。入山料を払ってときにもらったパンフレットによると、鳥居観音の開祖は平沼彌太郎という林業家、実業家で、家業の林業名栗村村長、埼玉銀行頭取、参議院議員を歴任した人物。観音信仰に篤かった母親の遺志を継いで、生まれ育った白雲山鳥居の地に自身が彫った聖観音菩薩を安置する小さな祠を建て、以後山を切り拓いて多数の仏像や建築物を建て、30余年をかけて観音信仰の聖地を創り上げたという。

 この巨大な観音像(33メートル)は1971年(昭和46年)に建立されたという。入り口にいた係の方の説明では、当時ヘリコプターで部分を釣り上げて運び組み立てたのだという。平沼さんという人、相当な財力があったのだな。

 救世大観音は胎内に阿弥陀如来不動明王、吉祥天、一万体観音などがが安置されている。さらに狭い螺旋階段を登ると展望台に上がることができる。ただし螺旋階段はじょじょに狭まり、一番上は梯子を登って小さな扉を開けて展望台に出るので、高齢者にはちとハードルが高いかもしれない。正直、死ぬ思いで登りましたけど。

 

 大観音から少し下ったところにあるのが玄奘三蔵塔。

 

 西遊記で有名な玄奘三蔵法師の霊骨を祭祀しているという。三蔵法師って唐代の偉いお坊さんで天竺(インド)から仏教の経典を中国に伝えた人。その遺骨がなぜに。パンフレットにはこんな記述がある。

玄奘は天竺を旅し仏典基礎を確立した大偉人。禅僧、水野梅暁から霊骨を分贈された鳥居観音は、霊骨を異例することは日中親善に役立つと考え、元総理石橋湛山吉田茂など政・財・宗界300名もの著名人を発起人として三蔵塔を建立しました。

 う~む、なぜ水野梅暁は三蔵法師の遺骨を持っていたのか。そもそも水野梅暁って誰だ。ググってもウィキペディアとかにもない。かろうじてコトバンクに記述がある。

水野梅暁とは - コトバンク

 戦前の禅僧、ジャーナリストのようである。

 また三蔵法師の遺骨についてはどうも日中戦争時に南京で見つかり、その頭蓋骨が日本に持ち込まれて、現在はさいたま市慈恩寺に安置されているという。本当だろうか。

玄奘塔 | さいたま観光国際協会

 もしもその遺骨が本当なら中国侵略時のドサクサに持ち込まれたようなものかもしれない。もっともかなり眉唾的な部分もあるのではないかとも思う。まあ西遊記三蔵法師の遺骨が埼玉に、しかも二カ所にあるというのもちょっと面白いかもしれない。

 

 さてとなんの話だっけ、そうだ紅葉である。鳥居観音の紅葉はかの北野武の映画「ドールズ」のロケ地になったという。あのポスターとかで有名なやつだ。

 かくもきれいな紅葉はというと幾分かピークは過ぎているようである。やはり標高とかの影響もあるのだろうか。このへんの紅葉は11月上旬、多分10日くらいまでなのかもしれない。救世大観音附近だとこんな感じである。

 そして玄奘三蔵塔付近は。

 麓の駐車場から本堂に上がったあたりから見ると。

 

 麓の本堂には七観世音菩薩が安置されている。中に入って撮影とかも普通に出来る。

 

 結論的には鳥居観音の紅葉は若干ピークを過ぎていたけどそこそこ楽しめた。ただしこの時期、土日・休日はかなり混むこと必須で駐車場待ち90分とかになるので、かなり朝早く行くかウィークデイに行くか。電車バスだと飯能からバスで40分とアクセスはあまりよくないみたい。

 正直、来年もまた来るかというとちと微妙かもしれないし、「ドールズ」のあの見事な紅葉に出会えるかというとそれも微妙かもしれない。まあ健康なら麓の駐車場に止めて山道をハイキングもかねて紅葉散策というのが一番いいかもしれない。