コロナ狂騒曲と介護生活

 妻の行っているデイケアは入所と通所があるのだが、入所の方で複数のコロナ感染者が出たということで二週間、通所サービスを休む旨の連絡が週初めにあった。妻はこの施設を週2回、さらに別のデイサービスに週2回利用している。

 主には入浴と食事、機能維持のためのリハビリなどを行っている。そして、今日はというとデイサービスに行っていたのだが、施設から連絡があり、利用者に対して行っている検査(抗原検査)で陽性者が出たということで、食事、入浴もなしで戻ってくることになった。

 毎日、全国で20万人以上の感染者がでており、住んでいる埼玉でも日々1万人前後の新規感染者がでている。そういう感染爆発の状況が身近でも感じられるようなことが起きている。

 しかし、利用している施設が全滅になり、当分利用が出来なくなると、自宅での自分の負担が増える。入浴もそうだし、食事もそうである。コロナが流行り始めた頃、多分2年前だったと思うが、老健施設が三カ月くらい休業となった時期があった。多分、緊急事態宣言が出されていた頃だ。その頃はまだ仕事をしていたので、けっこう難儀だったことをなんとなく覚えている。仕事リタイアして介護中心の生活をしようかと思ったのもそのへんが理由になっているかもしれない。

 結果として、65になる一年前に諸々事情もあったけど、仕事を辞めて今の生活に入った。会社の清算とかいろんな事情もあり、多分もう1年続ければけっこうな激務になることも想像できたので、結果としては正解だったかなと思っている。

 そのとき、三か月デイケア等を利用できなかったとき、どうなったかというと妻の運動機能は著しく低下した。それまで杖や手摺、壁を伝うなどして家の中を歩くことができたのだが、それが難しくなった。入浴も浴室に伝い歩きで入って入浴用介護イスに座ることができなくなった。そのため狭い洗面室から浴室までに車椅子を持ち込むみたいなことをした。アマゾンで入浴用の車椅子というのを見つけポチったりもした。実際届いたものはかなりデカくて、浴室や洗面室では使えなかったので速攻返品した。

 しかしリハビリしないとこんなにも機能は落ちるんだと唖然としたものだ。幸いデイケアが再開してリハビリを行うと、割とすぐに機能は戻ってきた。これは本当に有難かった。あのままだと、家での生活もこれまでとはだいぶ変わってくる。

 今回、デイケアはいちおう二週間の休業。デイサービスのほうは営業がどうなるのかまだ判らない。願わくばデイケアの早期再開、デイサービスは休業なしということにならないかと願っている。

 しかしコロナは怖い。特に自分たちのような高齢者かつ持病もちには本当に怖い。あと老健施設でのクラスターなどは、多分平均年齢が80前後のはずなので、生死にかかわることになる。感染爆発はもう身近な日常生活に迫ってきているみたいだ。