府中の森公園

 府中市美術館に行くと、絵を観た後に必ずよるようになった。美術館もその中にある大きな公園である。

府中の森公園|公園へ行こう!

 美術館の駐車場を出てから、公園に沿って車を走らせてから公園の駐車場に止める。日中だと土日はほとんど満車状態だが、美術館の終わった5時過ぎだと問題なく車を止めることができる。一応障害者手帳があると無料になるらしいが、いつもきちんと駐車代は払っている。2時間弱だと500.円かそこらだ。

 そこから車椅子を押して中央の花ノプロムナードへ。それから日本庭園を方に行ったり、美術館の方へ行ったり。ここはペットの散歩もOKのようだ。小さな子どもたちが遊んでいるのを見るのも楽しいし、池にいる鴨を眺めるのいい。

 疲れた自分がベンチで休んでいると、妻は一人で車椅子を自走させたり、短い距離を歩いたりもする。今回も夕方で少し風が吹いていたので、心地よい感じだった。

 プロムナードで親子連れがいて、5歳くらいの女の子が今まさに自転車を補助輪なしで乗れるようになったところを目撃する。最初、後ろを父親が押さえながら子どもはこぎだす。父親が手を離すととたんにふらふらして足をついて止まってしまう。それを何十回と繰り返していると、あるときふいにそのまま子どもはこぎながらバランスをとれ、自走できるようになる。父親が歓声をあげながら子どもの跡を追う。子どもはもう嬉しくてたまらない。

 その後は父親が最初後ろを押さえて子どもが漕ぎ始めるとすぐに父が手をはなす。それから子どもは普通に自転車をこぎだす。それが何回も繰り返される。子どもも父親もニコニコしている。

 こういうのあったなあと大昔のことを思い出す。自分自身のことでいえば、60年くらい前、一人で練習していて突然乗れるようになったことを今でも覚えている。そして自分の子どものことも。当時住んでいた家は子どもが通うことになる小学校が目の前にあり、子どもとは休みのときにはよく一緒に遊んだ。そこで一輪車の練習もした。そして自転車も。自分が後ろを押さえて子どもが漕ぎだす。何回かやってるうちに普通に漕ぎ出す。うちも一緒だったなと。あれももう20年くらい前のことになるのだ。

 妻、「あの子、さっきは乗れなかったのに。ちょうど今乗れるようになったね」と話してきた。そしてうちの子どものことをひとしきり話し合った。子どもが小学校に上がる前のとこ、まだ妻も病気になる前のこと。

 公園にはなんだかんだで1時間半くらいいた。6時半過ぎ、まだまだ外は明るい。とはいえこれから1時間近く車を走らせなくてはならない。妻が途中でイオンで洋服を買いたいと言っている。そこで昔住んでいたふじみ野のイオンに向かうことにした。

「池の中には入らないでください」~もちろん君たちのことではない