GWは何もしなかった

 超大型連休も終わったようだ。

 もっとも毎日が日曜日の身にはあまり感慨はない。

 妻はというと、連休中はずっとデイサービスとかに行っていないので、「明日からまた仕事だ」みたいなことを言っている。そう、彼女にとって日課というか、週4回のデイサービス、デイケアは仕事みたいな感覚があるようだ。

 妻がずっと家にいるので、当然その間はもろもろしなければならないことが増える。毎日、食事を作り、風呂にいれて。そしてお出かけ好きな妻につき合って、なにもなくても近所の散歩をしたり。

 当初、前々進んでいない通信教育の学習をGWにまとめてやろうと思っていたのだが、これがほとんど進捗せずにいる。仕事をしていなくても、家事があり、妻の面倒をみていればそれなに時間が過ぎていく。意外なほど自分の時間などないのである。まあ、これは判り切ったことではあるけど。

 5月2日に子どもが来て、5日に帰って行った。3日は三人で長野の妻の実家まで日帰りで行って来た。コロナのこともあり、もう3年も実家には行っていない。妻の母親も86歳になるが、思ったほど老いたという印象はなかった。前回会ったときは、火傷で入院手術を受けてすぐだったのでかなり弱っていたのだが、元気にしている。

 長野はリンゴの花が満開だ。本来なら摘花作業などで忙しい時期なのだが、こちらは日帰りなので手伝うこともできない。そういえば妻の実家での農作業の手伝いも、もう何年もしていない。多分、妻が病気になってからだから、15年以上になるかもしれない。それ以前は5月の連休はリンゴの摘花、秋になると実り始めたリンゴの周りの葉を摘む作業などがあって、毎年数日は手伝いに行ったものだった。

 妻と私も見よう見真似で摘花作業をする。高いところは梯子を上って作業する。時に周囲を見回すと、志賀高原の山並みなどが見える。時にちょっと浮遊するような感覚になることもあった。

 実家に滞在したのは数時間。遅い昼食を食べながら妻の母と世間話をして過ごした。夕 方になってから妻の兄も農作業を終えて戻って来たので少し話をした。

 来るときはかなり渋滞にひっかかったが、帰りは割とスムーズだった。

 

 5日、子どもが帰るときは、もうこれも恒例になってしまったが、千葉まで車で送って行った。食事や買い物をしてからだったので、着いたのは夕方近くだったが、まだ明るかったので三人で散歩した。

 海浜公園に着くころにはだいぶ暗くなっていたが海まで行ってみることにした。家から歩いていける距離に海があるというのは、やっぱりいいなと思った。暗い海は満潮のようで、ちょっとうねるような不気味さがあった。木々の間から暗い海を写真に撮ると、簡単に光線画のような雰囲気に撮れる。考えたら一年くらい前にも家族三人で散歩に来て、同じような写真を撮っていたことを思い出した。