ご近所で春を周遊

高倉菜の花畑

 地元で春を巡ってみた。

 まあこういうのが一番金がかからない。とはいえ花粉が飛び交っているので、薬飲んでいてもくしゃみや鼻水などの弊害もある。目が痒くなり過ぎて、なんだか右目はかすんで視力も落ちてるような気がする。

 26日は高倉の菜の花を探しに行った。コロナ以前は高倉菜の花まつりとして、近隣ではそこそこ知られていたところだ。

高倉菜の花まつり|埼玉県公式観光サイト ちょこたび埼玉

 これ実はどのあたりでやるのか知らなかった。だいたいにおいて高倉というのがどのあたりなのかも実はよく知らなかったりして。移り住んでかれこれ15年になるというのに、ちっとも地元意識がない。なんとなく407号の周辺あたりかと思っていたのだが、けっこう広範囲のよう。

 今回は妻のワクチン接種を受けた診療所近辺から細い農道を車で走っていくと、広い農地の一部になんとなく菜の花畑がある。そのまま進むと、ときどき行く農産物直売センターの方に道がつながっている。周囲には市民の農園が広がっている。そうかこのあたりが高倉菜の花まつりのあるところか。それにしては菜の花が少ない。広い農地の一区画くらいになんとなく菜の花畑がある感じだ。

 農業センターの駐車場に車を止めて菜の花畑の方に車椅子の妻を押して行ってみる。これは2年続きのおまつりの中止で、農家が菜の花植えるのやめたということだろうか。そして当然のごとく菜の花まつりは今年も中止ということか。まあどこかにあたった訳でもないので適当に想像しているだけだ。とはいえ一面菜の花というあの山村暮鳥の「風景 純銀もざいく」を思わせるような景色とはだいぶ違う。コロナはいろいろなものを失わせてしまったが、地元的にいうと一面の菜の花畑の景観もその一つかもしれない。

運動公園の桜

 鶴ヶ島運動公園の桜も地元的にはけっこう有名。例年、開花時期にはライトアップされたりもするのだが、こちらもコロナの影響でそういうイベント的なものは中止の模様。とはいえ桜は咲く。まだ三分から五分というところだがそれでもそこそこに人が出て花を愛でたり、散歩したり、子どもたちを遊ばせたりしている。

 運動公園の裏手は新しい道路や既存道路の拡張が行われている。いずれは圏央道鶴ヶ島インターと直結するようだ。農業大学の広大な跡地はたしかIHIが新しいジェット機エンジンの工場が誘致される予定だった。実際、IHIの工場はすでに出来ているようだが、こちらもコロナの影響で航空産業は壊滅状態。海外渡航が出来なければジェット機の需要もないのは致し方ないか。

 農業大学の跡地はある程度整備されて、子どもたち用の野球場やサッカー練習グランドができている。さらに雑木林にはビオトープなども出来ている。農業大学跡地ということでかなり広大な土地でもあり、有効活用や商業施設や大規模工場などの誘致が様々に検討されていたようだ。結果、IHIと決まったのだがコロナの影響で縮小されてしまった。圏央道と関越道が交差する場所でもあり、イオンモールでも出来ればよかったのにねと思いつつも、もともと自然溢れる場所で、あらたに整備された自然を満喫してみたりする。

 妻の車椅子を押して広い道路沿いの舗道をぐるりと回り、サッカー練習場から雑木林の中に入り戻ってくる。途中のこれはビオトープの一つなのか沼地のようなところがあり、そこでは白鷺がお食事の最中という感じだったか。

御伊勢塚

 運動公園から車で5分くらい、地理的には川越市になるが御伊勢塚公園がある。園内と隣接する道路には桜並木があり、特に道路は桜のトンネルのような風情がある。この近辺はよくある紋切型表現でいえば閑静な住宅地だ。徒歩圏内にスーパーや図書館もありなかなか住みやすそうなところだが、いかんせん駅が近くにない。たぶん最寄り駅まではバスになる。こういうところはバブル期にけっこう開発されたのだろうが、高齢化が進むとけっこう住みずらいのかなと、このへんを通るたびに思ったりもする。

 今回は車を公園の駐車場に止めて公園内をぐるっと一周してみた。多少アップダウンはあるが、車椅子を押してもさほど苦にはならない。夕方近くではあったが、こちらも多分三分から五分の桜を堪能した。