高崎市タワー美術館「美を競う肉筆浮世絵の世界」再訪

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 子どもが三連休、実家に戻ってきている。どこかへ行きたいということなので、ドライブがてら高崎まで足を伸ばす。子どもに久々運転をさせてもみた。

 高崎市タワー美術館で開催されている「光ミュージアム所蔵 美を競う肉筆浮世絵の世界」は開催が21日まで。前回は始まったばかりの2月3日に訪れているが、そのボリューミーな展示内容からもう一度来たいと思っていたがなかなか足を伸ばせず、どうにか閉幕ぎりぎりのところで来ることができた。

 展示作品は約110点、そのうち前期展示21点、後期展示18点がある。概要その他については前回訪問時に記しているので今回は省略する。

  後期展示品の中で気になったのはこの2点。

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舞姫」(昌盛)

 天保年間に京都で活躍したとされる画家。この作品以外に作例が確認できないため素人絵師の可能性もあるとは解説にある。

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「大原女」(無款)

 天保から慶応年間の作品で、無款ながら当時京都で働く女性たちの風俗を活写している。この作品では女性たちの容貌はいわゆる浮世絵の細面、細いつり目という表現のお約束に沿っていない。よりリアルな写実に近い表現で描かれている。アップにするといかにも市井の働く女性という感じで、遊女らを描いたときの華やかさはまったくない。これが多分当時のリアルな女性たちだったのだろうか。

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「大原女」部分