『ケイト』を観る

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 昨晩というか未明というか、Netflixをコンテンツをつらつら眺めていて見つけた映画。思わず観てしまいました。

ケイト (映画) - Wikipedia

 Netflix独占配信日本を舞台にしたアクション映画である。国籍不明の女性スナイパー(暗殺者)ケイトが大阪で最後のミッションを終えるが毒を盛られ余命24時間を宣告される。彼女は病院を抜け出し、自分に毒を盛った相手に報復するため東京の街を疾走する。彼女の探す相手は自らが狙ったターゲットの兄弟分である巨大ヤクザ組織の組長。

 ケイトは、組長に近づくため組長の身内である少女を人質にとり連れまわす。少女はケイトが暗殺したヤクザの幹部の娘であり、じょじょに二人の間には親和的な交流が生まれていく。

 未来的な東京のビル街の夜景とその底辺部分でのアンダーグランドな雰囲気。なんというかこの映画は女性スナイパー部分での『ニキータ』、近未来とアンダーグランドという点で『ブレードランナー』、さらにいえば日本のヤクザ組織という部分で『ブラックレイン」などをごった煮にしたような感じの映画である。

 主役のケイト役を演じているのはメアリー・エリザベス・ウィンステッド。この役柄は同じNetflix独占配信の『オールド・ガード』のシャーリーズ・セロンのキャラクターそのまま。もうホレボレするようなカッコよさを備えたスーパー・ウーマンである。ヤクザの組長は國村隼、ヤクザの幹部に浅野忠信など。少女役はミク・マーティーノという新人(?)、彼女のキャラクターはあのミク風。

 アニメチックでとても24時間で復讐劇完結は無理だろうというところを強引に持って行くだけにテンポ感は半端ない。無理筋のストーリーに疑問を呈する暇を与えないところはかえって面白かった。さらにいえばこの映画は後にまったく何も残らない。とりあえず観ている1時間46分をあっつう間に消費する。まあそういうタイプの映画である。

 いや~、いくらなんでも無理じゃねえと思いつつも、とりあえず観ちゃう。作り手、配信側からすれば、観ちゃったんでしょ、面白かったんでしょ、ならいいじゃんと開き直るようなそんな映画だと思う。うん、まあ良かったよ。

 とはいえ余命24時間で、最後には予定調和的にきちんとスナイパーは死んじゃう。なので続編はちと難しい。どうやったって復活させる訳にはいかないしね。むりやり続編作るとすれば、スピンオフ的にかってのケイトの暗殺歴をうまいことドラマ化するくらいか。まあやらないとは思うけど。

 とりあえずお暇な方は、2時間弱時間潰したい方、あまり深く物事考えない方にはおススメします。