玉堂美術館へ行く

 人のいないとこ、いないとこを探して青梅の玉堂美術館へ行ってみた。隣県埼玉からだと1時間くらいで行ける。なんなら浦和行くのとおなじくらい。県境をまたぐけど許して・・・・・。

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玉堂美術館 只今の展示 :: 玉堂美術館 Web :: 東京の奥多摩(青梅)にある美術館:: 日本画の川合玉堂作品を展示しております

 今年は3月に続いて2回目、通算3回目か。

 開館六十周年記念展第三弾「流れ」。流れやしぶき、驟雨など水を画題にした作品を集めた展示になっている。眼玉は掛け軸絵の『驟雨』。

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『驟雨』(川合玉堂

 玉堂が画題として多く取り上げている筧と墨の斜線というより面で描いた雨。玉堂らしい線といっていいのかも。

 ここのところ睡眠不足で2~3時間寝てもすぐ起きてしまうというのが続いているので、日中はけっこうぼーっとしてることが多いので、館内でも絵に集中するでもなく、ベンチにすわってゆったり寛いでいた感じ。まあこの美術館はそういうのが許される場所のような気がする。館内の展示室もそうだし、屋外の石庭ものんびり時間を過ごすことができる。美術館の前は渓流になっているのだが、そのせせらぎも聴こえてくる感じ。蒸し暑い日だったけど、なんとなく涼を感じる。

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 川の水量は上流のダムで放流があるようでやや水量を増している。時折、そういう放送が聞こえてくる。それでもラフティングをするグループや一人でカヌーの練習をしている人もいる。やや下流では水遊びに興じる家族連れもいた。

 「流れ」という企画展と周囲の渓流の景色がマッチしている。この美術館は周囲の景色に溶け込んでいるというか、こういうのを環境展示というのかなと思ったりもした。

 春から初夏にかけては新緑とそれあわせた玉堂の絵が展示される。秋は多分紅葉、冬は灰色がかった空や雪景色などなど。季節ごとに訪れて、絵とともに周囲の景観を楽しめる、多分晩年をこの地で過ごした川合玉堂も同じように山や渓流を眺めていたのだろうかと、そんなことを少しだけ考えてみた。